阪神・伊藤将司 右手を下げて成績上げる 昨季不調の原因はグラブの高さにあり
プロ5年目の今季に巻き返しを期す阪神・伊藤将司投手(28)が7日、甲子園室内で自主トレ後、投球フォームを改造していることを明かした。昨季、自己ワーストの4勝(5敗)、防御率4・62に終わった原因を追究。精度の高い、切れのある直球を投げるべく、投球時に高々と上げていた右手の位置を下げることを明かした。 切れのある直球が投げられない。制球もダメ…。なぜ? 伊藤将は昨季の投球時のビデオを何度もチェック。独特の投球フォームを修正していることを明かした。 「去年は投げるときに(右手が)結構上がってた。上げすぎると返すときに遅れちゃう。スムーズに投げられるグラブの高さにしたい」 新人年の2021年から10勝、9勝、10勝と白星を積み重ねてきたが、昨季は4勝5敗、防御率4・62。2軍降格も3度も経験した。 「ビデオを見た感じだと、(投球時の)左足の体重の乗っかりとかも(よくなかった)」 投球時に右手のグラブを高く突き上げるスタイルは横浜高時代からで、「この投げ方で直球の切れがよくなった」。だが、アマチュアとプロの打者のレベルは違う。速い球を投げたい-。その思いが強くなって「自然に、ああいうグローブの高さになっている感じだった」と高く上げすぎていたと分析した。 「一昨年に近づけるように」と、キャリハイの10勝5敗、防御率2・39で日本一に貢献した2023年の投球をイメージし、右手の位置を下げ、無駄な動きをなくして、スムーズに投げる投球フォームへと変える。 「今年は早めに投げて(修正の)取り組みはできているなと。(プロ5年目で)一番早い」 8日からは福岡県内に場所を移して岩貞らと合同自主トレ。テーマは改造中のフォームを固めること。春季キャンプ初日のブルペンで、藤川監督に〝リニューアル〟したフォームでの投球練習を披露するためだ。 昨季の実績で判断すれば、才木、村上、大竹の開幕ローテ入りは確実。残りの3席をビーズリー、西勇、193センチの新外国人右腕デュプランティエ(前ブルワーズ)らと争う。 「アタマ(開幕)からしっかりアピールできるようにしていきたい」
キャンプ初日からライバルに差をつけるつもりだ。(三木建次)