【高校バレー】正セッター樋口が骨折の洛南が2試合連続の逆転勝ちで3回戦へ 細田監督「真の王者になれるか試されている」 【北部九州インターハイ2024】
司令塔の離脱にチームが団結
予選グループ戦は3年生の土田岳を起用し、鳥取中央育英高に逆転勝ち。そして決勝トーナメント2回戦では、後がなくなった第2セット中盤に土田と代わって清水がコートに入った。樋口に代わって大会直前に急きょメンバー入り。それでも、指揮官が「どんなときでも声を出してくれる。(インターハイのように登録メンバーが)12人でなければベンチに入れておきたい存在」という盛り上げ隊長が、閉塞感を一掃した。 「昨日もちょっと雰囲気が暗くて。自分が入ったらどんな1点でも絶対に走り回ってやろうという思いがありました」 後輩に導かれるように、3年生スパイカー陣の表情も明るくなっていく。エース中上烈キャプテンも奮起した一人だ。 「全力で楽しく、ほんとうに自然にプレーしてくれて。自分たちもほぐれました。後輩が(トスを)上げてくれるんやから、決めなあかんという気持ちはありました」 第2セットを25-21で取り返すと、第3セットは中盤に中上の連続得点などで一気に突き放して勝利。洛南高らしい勢いが戻ってきた。
3日(土)は3回戦で市立尼崎高(兵庫)と戦い、勝てば準々決勝へ。清水は「(樋口)卓朗さんのようにしっかりとブロックを止めて、卓朗さんを驚かすようなトス回しがしたいです」と誓った。ベンチ内外が一丸となって、逆境をチャンスに変える。 文・写真/田中風太(編集部)
月刊バレーボール