年齢の節目を迎える「不安」と向き合うためのアドバイス。
新しい夢を持つ。
要は、少し手綱を緩めることが必要だということ。それが難しいのだが......。 西洋では、物事の変化を受け入れるよりも、人生をどうナビゲートするか(ナビゲートできるという幻想の場合もある)に集中する傾向がある。「すべてをコントロールできるような印象を与える自己啓発本には要注意。選択の責任の重さはさらなるストレスとなります。われわれには不要になったものを手放すというストレスがすでに課されているのに」とパスカル・ド=ロマは指摘する。 新たな夢(や新たな自分)を見つけるために現状の分析が必要だと感じる人は、短期間のセラピーやコーチングを受けると有効だ。 「セラピーは変化の手助けをしてくれますが、必ずしも誰もが必要とするものではありません。自分へのプレゼント、自分への思いやりの行為と考えてもいいのです」とコーチはセラピーに対するハードルを下げる。 日常のマンネリを壊してくれる体験などもいい。一人で長い旅に出てみたり、ファスティングをしてみたり、ハイキングに出かけたり......同時にリスクとの関わりについて考えてみることを彼女は提案する。現代の社会はリスクに対してあまり肯定的ではないのだ。「たとえばハンググライダーに挑戦してみるのは素晴らしいと思われるのに、仕事や伴侶が変わるのはそう思われないのですよね」 間違いを起こしてしまう恐れに対する彼女の答えはこうだ。間違った選択などない。選択に良し悪しがあるなんて錯覚だ。結果は選択した後にしか判明しないから。 「別のオプションの方が良かったのか、悪かったのかを証明することは不可能です。選択こそがわれわれをつくり、そしてわれわれはいつでも新しい選択ができるのです」と彼女は安心させてくれる。 そして、別に30歳、40歳、50歳で変わらなくてもいい。いつでも、徐々に変わっていけばいいのだ。自分の前に起きたことを受け入れるためには、準備ができていなければ感じるのは難しいのだ。