年金振込額が年内に変わる人もいるって本当? 厚生年金・国民年金で気をつけたい「制度の落とし穴」
【年金の落とし穴】「天引きされるお金」は増える可能性もある
また、健康保険料や介護保険料については制度維持のため今後負担が増える可能性が高いといえるでしょう。 たとえば介護保険料は、直近20年で2倍以上まで保険料が増額されています。 少子高齢化の現代において、財源確保を背景とする保険料上昇は続いていくでしょう。 次の章では、年金振込額の仕組みと、最新の国民年金・厚生年金の平均受給額もチェックしていきましょう。
【年金の落とし穴】年金振込額が「10月」から変わる人も?
住民税や介護保険、健康保険など、年金から天引きされる税金や保険料には「10月」に本決定されるものがあります。 この理由は、6月に決定された前年度の所得をもとに一年度分の金額を正式に決定されるためです。 所得が確定しない8月の徴収までは「仮徴収」といい、前年2月と同額を仮として天引きされています。 つまり、4月・6月・8月に天引きされた分は仮決定、10月・12月・2月に天引きされる分は本決定。 4月から当該年度の税金・保険料支払いが始まっていると勘違いされる方も見受けられますが、実際は別の時期に算出されるため注意が必要です。 なお、自治体によっては8月を本徴収の開始としているところもあります。スケジュールや実際の振込額は、個別に自治体の窓口などで確認してみてください。
【最新】厚生年金・国民年金の受給額はいくら?
日本は、1階部分の「国民年金」と2階部分の「厚生年金」とで構成された国民皆年金制度。 保険料に違いがあることや現役時代の加入期間による影響を受け、老後に受け取れる年金額が大きく変わります。 厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金と厚生年金の平均受給額は、それぞれ下記のとおりです。 ●【全体・男女別】国民年金の平均受給月額 ・男女全体平均月額:5万6316円 ・男性平均月額:5万8798円 ・女性平均月額:5万4426円 ●【全体・男女別】厚生年金(国民年金を含む)の平均受給月額 ・男女全体平均月額:14万3973円 ・男性平均月額:16万3875円 ・女性平均月額:10万4878円 次の章では、元銀行員が年金に頼りすぎない「老後生活」を送るためのポイントを解説します。