初のフルシーズン参戦で、藤田かれんが直面した課題「年間は持たないってことを…」
【山手あかりのエキストラホール】レギュラーツアー本格参戦1年目の藤田かれん(24=ライク)はメルセデスランク60位で初シード獲得はならなかったが、ツアーでの経験を糧に来季の出場権を懸けたファイナルQT(11月26~29日、静岡・葛城GC宇刈C)に臨む。 今季はQTランク3位の資格でツアーに出場。リランキングも突破し、開幕戦から35試合を駆け抜けた。 「体力はやっぱりステップ・アップ・ツアーとは全然計り知れないものだった。来年もここに帰ってきたいので、体力強化にもっと取り組んでいかないといけないことと、やっぱり前半戦に何を言っても練習しすぎたなっていうふうに思います」 春先は明治安田レディースで2位に入るなど幸先よく滑り出したものの、夏以降は苦戦。プロ3年目にして初のフルシーズン参戦で、毎日全力で練習に向き合っていたところ「やっぱり今になってそれが持たなくなってきた」と終盤で“ガス欠”を起こしてしまった。 シーズン中には人が少なくなるまで打ち込みやパター練習を行う、藤田の姿を何度も見た。「(練習で)すごい打っちゃうし…周りの人が早く帰るのをすごいなって思うことはあった。でも、やっぱりそれを当たり前にしていかないと年間は持たないってことを実感した」。トップ選手と同じ舞台で戦ったからこそ、見えてきた課題。オフは負荷をかけたトレーニングを行い、体力強化を目指すつもりだ。 19年から琵琶湖CCで研修生として経験を積み、21年に3度目の挑戦でプロテスト合格を果たした苦労人。苦しい時期を乗り越えてきたからこそ、ツアーに出られる重みは痛いほど分かっている。 今月26日からはファイナルQTに臨む。ツアー最終戦となった、大王製紙エリエールレディース第2日目には68をマーク。予選通過はならなかったが、8月のCATレディース第2日目以来27ラウンドぶりの60台は確かな自信となった。長い間、苦しんでいた中で見えてきた明るい光。トレードマークの笑顔も戻り、「ツアーでの経験は絶対に生きる。必ずここに帰ってきます」と約束した。 ◇藤田 かれん(ふじた・かれん)2000年(平12)8月14日生まれ、滋賀県米原市出身の24歳。7歳でゴルフを始める。彦根総合高を卒業。21年に3度目の挑戦でプロテスト合格。古江彩佳、西村優菜と同世代。今季の最高成績は明治安田レディースの2位。得意クラブは1Wで今季の平均飛距離は247・72ヤード。1メートル62。 ◇山手 あかり(やまて・あかり)1999年(平11)1月7日生まれ、大阪府出身の25歳。8歳からゴルフを始め、大阪桐蔭高、名古屋商大ではゴルフ部に所属。2021年4月入社。デジタル部門を経て23年1月からゴルフ担当。ベストスコアは69。