【KNOCK OUT】医師格闘家MASATOはドロー 救急専攻医として働く“闘うドクター”
<キックボクシング:KNOCK OUT>◇30日◇横浜武道館 年内最後のビッグマッチ「K.O CLIMAX 2024」が行われ、第2試合に登場した現役医師のキックボクサー、MASATO BRAVELY(岡田将人、31=BRAVELY GYM)は蛇鬼将矢(35=team阿修羅道)と対戦し、2回終盤にMASATOの指が蛇鬼の左目に入るアクシデントが起こり、そのまま試合続行不可で判定となり、引き分けとなった。 1回は両者探り合いの展開となり、2回からはややヒートアップ。MASATOが得意の首相撲から膝を入れるなど攻勢に出たところで組み合った際に指が入ってしまった。 蛇鬼はその場で目を押さえながら倒れ込み、マットをたたきながら悔しそうな様子をみせた。ドクターチェック後、続行は不可とされて、そのまま判定に。レフェリーは1者はMASATO、2者がドローとし、引き分け決着となった。 両者消化不良の結果となり、MASATOは「ジムの会長とすり合わせていた作戦があったのですが1ラウンド目が全然ダメダメで。2ラウンド目から膝が入り始めて効いていた感触もあって徐々に取り戻せてきていたところで指が入ってしまった。蛇鬼選手にも申し訳ないです」と振り返った。 それでもKNOCK OUTでは初の年末ビッグイベント出場を果たした。「呼んでもらえたことはありがたいですが、結果を出せなかった自分がふがいないです」と語りつつ「連敗で始まり、ここ最近は勝てることも増えてきていました。この流れで来年も続けていきたいなと思います」と誓った。 MASATOは医学部生だった21年12月に1度競技生活を離れたが、22年末に関東の病院に勤務する傍ら、競技を再開。昨年3月に国立代々木体育館で行われた同大会で約1年3カ月ぶりに実戦復帰していた。今春からは勤務地が東京・八王子市内の病院に変更し、救急専攻医として働いている。6月には所属ジム主催の大会でリングドクターも担い、4選手計14針を縫合。“闘うドクター”として活躍している。 ◆MASATO BRAVELY(まさと・ぶれいぶりー)1993年2月15日、大分県大分市出身。本名岡田将人。大分上野丘高校卒業後、アルバイトで費用を稼ぎ、13年4月から単身タイへ。約1年半ムエタイ修行を積んで帰国し、16年4月から大分大医学部で学びながら活動を開始。16年11月に東京・ディファ有明で行われたWPMF(世界プロムエタイ連盟)の大会でプロデビュー。18年6月、東京・新宿FACEで行われたタイトル戦に勝利し、WPMF日本ウエルター級王者となる。21年8月にはM-1 JAPANスーパーウエルター級王者にも。プロ通算成績22戦13勝(5KO)8敗2分け。男4人兄弟の長男。身長177センチ、血液型A。