東大院卒の息子を育てた母親が断言!「幼児期に一番やってよかったこと」とは
もう1つ大事なのが、外遊びでは「整えられていない自然の環境の中で、不測の事態に対応する」ことがたくさん体験できることです。ボールが他の人のところに飛んでいってしまった時に、取りに行って感謝を伝えるということもあります。待ち合わせをしていた友達が来ない時に、対応を考えたりすることもあります。不測の事態が起こった時に、人に頼ったり、協力して物事を進めるという、コミュニケーションの力が育まれ、人間関係を学ぶ体験になると思います。
外遊びで人間関係を学ぶ
人間関係を、小学生の頃にたくさん失敗もしながらも学んでいくというのはこれからの時代は非常に重要です。 欧米では教育現場で「学びの共同体」という考え方が浸透していて、複数人のグループで共に学ぶことが効果的だという研究結果も出ています。日本でも、東大の授業で講義の後に隣の席の人と意見をシェアし合うといった取り組みが行われていたりもします。 米国IT企業においても、パフォーマンスが高いチームの研究が進んでいて、それはチームメンバーの関係性、つまり人間関係に依存することもわかってきています。
つまり、人間関係を良好に築ける力を持っているというのは、学習面からも、仕事の面からも、そして言わずもがな幸せな人生を歩むためにも非常に重要だということです。大学生になってから、社会人になってからの失敗は、なかなか取り返しがつかないこともありますが、小学生のうちは小さな失敗を許してもらいやすい環境ですよね。未就学児さん、そして小学生のうちにたくさん外遊びをして、たくさんの不測の事態に直面して、失敗するチャンスを作ってあげるといいんじゃないかと思います。
ワーママ的外遊びのコツ
えり:中牟田先生はワーママとしてお忙しかったと思うのですが、いつ外遊びをさせていましたか?
①土日にたっぷり遊ぶ
中牟田先生:平日はもちろん無理でした。その代わり、土日に大きな公園に連れていったりしてました。そういう時は、平日に子どもがご自宅にお邪魔させてもらったりしてお世話になっているママ友のお子さんも誘って、私が引率して子どもたちを一緒に遊ばせることもありました。科学館に連れていったりしたこともありますね。 平日は本当にご迷惑をかけることも多かったと思うので、そこは持ちつ持たれつといいますか。平日にお邪魔する時は、ママへのちょっとしたお菓子や紅茶なども持たせたりして。子どもを育てる仲間ですからね、お互いできることを子どもたちのためにやろうとしていました。働くママの仲間を巻き込んで、一緒に引率をすることもありました。