“電子派”増える中……街から消える書店を国が支援ナゼ? 20年で半減、「書店なし」市区町村は4分の1【#みんなのギモン】
■本離れ? トータルの販売額は横ばい
加納解説委員 「出版科学研究所の『出版指標年報2023年版』などによると、出版物の推定販売金額の推移は紙では年々減っている一方で、電子では増えています。トータルの販売金額はほぼ横ばいということで、本離れが進んでいるかというと、そうでもなさそうなんです」 刈川くるみキャスター 「私も小説は紙で読みたくて、勉強したい本は電子書籍と使い分けているんですけれども、本のジャンルによって紙と電子の割合に差が出たりするんですか?」
■電子出版物全体の約9割はコミック
加納解説委員 「電子への移行が進んでいるのがコミックです。『出版指標年報2023年版』などによると紙のコミックの推定販売金額は減少傾向にありますが、電子のコミックは年々増加し、2019年以降は紙の販売金額を上回っています。今や、電子出版物全体の約 9 割を占めています」 藤井アナウンサー 「電車で、スマホで漫画読んでいる方はいっぱいいらっしゃいますもんね」 加納解説委員 「経産省はこの背景として、コロナ禍の巣ごもり需要の影響があるのでは、としています。徳島さんは『名探偵コナン』好きですが、紙派ですか?電子派ですか?」 徳島えりかアナウンサー 「コナンに関してはコミックスが 104 巻まで出ていて、本棚に入りきらなくなってしまったので途中から電子に移行したんですね。(電子書籍は)コミック1冊あたりも比較的安価なので、ポチッと買ってしまいがちなのかなと思います」 「ただこうして見ると、時代の流れなのかなとも思います。衰退していく産業は世の中に他にもある中で、なぜ今、書店を応援する流れがあるんでしょうか?」
■大臣「創造性が育まれる文化創造基盤」
加納解説委員 「なぜ?という声はネットでも多いんです。『需要がなくなった書店に税金を投入するのは無駄では』『図書カードを配布した方が本を買うのでは?』といった声も上がっています。では、なぜ書店を応援するのか」 「支援チームを立ち上げる経産省の斎藤大臣は『街中にある書店は多様なコンテンツに触れることができる場。創造性が育まれる文化創造基盤として重要で、こうした書店が激減している現状に危機感を持っている」と話しています」