“電子派”増える中……街から消える書店を国が支援ナゼ? 20年で半減、「書店なし」市区町村は4分の1【#みんなのギモン】
日テレNEWS NNN
厳しい経営を迫られ、街から消えていく書店。現状に危機感を持った経済産業省が、「書店振興プロジェクトチーム」を立ち上げて支援に乗り出します。電子出版物が増える中、紙やリアル店舗ならではの魅力もあります。書店では多彩な取り組みが始まっています。 そこで今回の#みんなのギモンでは、「街から消える書店 なぜ支援?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。 ●紙の本離れ 電子じゃダメ? ●書籍だけじゃない 生き残り戦略は
■2003年度に2万あった書店数は今?
加納美也子・日本テレビ解説委員 「経済産業省は5日、全国の街の書店を支援するため、『書店振興プロジェクトチーム』を立ち上げると発表しました」 「日本出版インフラセンター調べでは、2003年度に2万880あった書店数は、今年2月時点では1万960と半分ほどに減っています。全国の市区町村では1741のうち456で書店がないといいます。その数は全体の4分の1にも上ります」
■中小書店の経営を圧迫している背景
藤井貴彦アナウンサー 「ショッピングセンターやデパートに入った大型の書店がそばにありますが、街の書店はどこにあるかな?と考えると、ないですね」 加納解説委員 「そうなんです。私の身近にもなくて、子どもの本を買う時に、近いエリアにないんですよね。経産省によると、週刊誌や月刊誌の販売状況が芳しくなく、コミックも紙から電子出版へ移行していることなどが、中小書店の経営を圧迫していると考えられるそうです」
■紙派? 電子派?…街の人の声は
加納解説委員 「実際、街の人たちはどうやって本を読んでいるのか聞いてみました」 40代主婦 「電子になると思いますね。(紙は)雨の日とかわざわざ買いに行ったりとか、めんどくささはあるかなと」 20代大学院生 「紙ですね。寝る前に読むことが多いので、ブルーライトとか寝つきにくくなる電子だと…」 30代会社員 「本は紙の媒体で読んでいます。漫画だと何十巻とあるから、引っ越すってなったら(紙だと)量が重いから電子にしてます」 加納解説委員 「このように街で多く聞かれたのが、本やコミックをスマホなど電子で読むという声だったんですね」 藤井アナウンサー 「書店で本を買って袋に入れてもらって、それを小脇に抱えて、家にワクワクしながら帰る思いは、電子では味わえないですよね」 河出奈都美アナウンサー 「紙の本の良さもありますけれども、書店そのものの魅力もあるかなと思っています。買うものが決まっていない場合は、どんな本と出合えるかなっていうワクワク感、これを求めに行っている部分は私はあるかもしれませんね」