[MOM4968]尚志FW須釜朱王(1年)_昨季鹿島JYで全国制覇も自身はベンチ外…なお残るクラブ愛も「絶対に倒してやろうと思った」決意の2発で日本一王手
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] [12.15 MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16準決勝 高川学園高 2-3 尚志高 時之栖うさぎ島G] 【写真】「可愛すぎ」「佐々木大樹のモノマネ?」乃木坂46五百城茉央さんがオフショット公開 セットプレーを活用したゴール前の嗅覚で違いを示した。尚志高FW須釜朱王(1年=鹿島アントラーズジュニアユース)は「MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16ルーキーリーグ」の準決勝・高川学園戦の前半31分、右からのCKをヘディングで沈めて先制点を奪うと、2-2で迎えた後半37分にまたも右CKの流れから決勝弾。チームを16日の決勝戦に導いた。 まずは前半31分、DF寺田悠真からのインスイングの右CKを直接沈めた。「相手のマークが強かったので一回降りてから入ることでうまくはがせた。うまく振り切って頭で合わせられて良かった」。マーカーとの駆け引きで勝負を分けた。 さらに後半37分には、寺田のCKに対してGKのブロック役を担うと、FW京増倫泰、DF中村快生とつながったボールを押し込んだ。「最初はキーパー前に居て、キーパーが出ないようにしていたけど、越えた瞬間に相手がボールを見ていたからファーが空くかなと。ファーに流れたら自分の予想どおりに流れてきた」。まさに嗅覚が光ったゴールだった。 この活躍により、尚志高は16日に行われる前橋育英高との決勝戦に進出。日本一に王手をかけた。 鹿島アントラーズジュニアユース出身の須釜にとって、日本一のかかる試合は全国優勝を果たした昨年末の高円宮杯JFA第35回全日本U-15サッカー選手権大会以来1年ぶり。だが、当時は全く異なる立場で試合を迎えていた。 中学3年生だった昨季序盤は出場機会があったという須釜だが、集大成の高円宮杯は2年生のFW高木瑛人が急台頭を見せたのを受け、ベンチ入りすら叶わず。「自分は全国大会を経験したけど、ベンチ外に試合に出られなくて悔しかった」と振り返り、現在の思いを「その時の監督たちも見てくれたら嬉しいと思ってプレーしている」と話す。 またユースへの昇格も果たすことができなかったため、今季は同期のMF平島大悟やMF大貫琉偉、そして中3ながら高校年代に食い込んでいる高木らがプレミアリーグEASTで活躍する姿を複雑な思いで見ていたという。 「小さい頃から憧れていたので(ユースに)残りたかったのもあったし、(ユース昇格の選考から)落ちた時に絶対に倒してやろうと思った」。ただ今季は尚志がプレミアリーグで苦戦し、来季はプリンスリーグ東北に降格。来季に向けて「プレミアで勝負したかったけど落ちてしまったので、絶対に来年上げて、絶対にアントラーズを倒したい」と決意を新たにしているところだ。 鹿島への愛着は今もあり、「プロになる時にはアントラーズに声がかかってほしいし、また戻りたい気持ちもある。だから絶対に負けられない気持ちが強い」と須釜。そのためには、古巣にも轟くような実績を残し続けることが大事。まずは16日の決勝戦に向けて「明日は全国トップレベルの前橋育英。僕たちはまだ優勝したことがないし、東北初の優勝を自分たちの代で取りたい」と意気込んだ。
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