大河主役「蔦屋重三郎」苦難を飛躍に変えるスゴさ。江戸のメディア王と呼ばれ名作を世に送り出す
老中・松平定信の「寛政の改革」は、そんな重三郎の活躍を阻むものだったが、長い目でみれば、路線変更を図る好機となったようだ。重三郎が目をつけたのは「浮世絵」の出版である。 こうなったら歌麿、写楽に賭けようじゃないか――。 そんな心持ちだったに違いない。降りかかった苦難をも飛躍のきっかけとし、重三郎は浮世絵プロデューサーとしての道を歩み始めることとなった。 【参考文献】 鈴木俊幸『蔦屋重三郎』 (平凡社新書)
鈴木俊幸監修『蔦屋重三郎 時代を変えた江戸の本屋』(平凡社) 倉本初夫『探訪・蔦屋重三郎 天明文化をリードした出版人』(れんが書房新社) 後藤一朗『田沼意次 その虚実』(清水書院) 藤田覚『田沼意次 御不審を蒙ること、身に覚えなし』(ミネルヴァ書房) 真山知幸『なにかと人間くさい徳川将軍』(彩図社)
真山 知幸 :著述家