川岸で膝までつかる高齢男性に「危ないよ」、数分後「ドボン」という音…声かけ救助の大学漕艇部監督らに感謝状
自殺しようとしていた男性を救助したとして、埼玉県警蕨署は、中央大学漕艇(そうてい)部の監督ら3人に感謝状を贈った。
感謝状を受け取ったのは、監督の根本竜男さん(55)、コーチの児玉剛始(たけし)さん(52)、部員の高瀬由祐(ゆうすけ)さん(21)。
9月28日早朝、戸田市の荒川河川敷付近で下級生の練習を見ていた3人は、川岸で膝まで水につかり前かがみになっている高齢男性を見つけた。「危ないよ」と声をかけると男性はその場から離れたが、その数分後、「ドボン」と何かが水に落ちる音が聞こえた。音の方向を見ると男性が溺れており、3人はボートで近づき浮輪を渡して、川岸まで引き上げた。
男性に「自殺しようとしていたの」と尋ねると、こわばった表情でうなずいたという。高瀬さんが同署に通報し、男性は保護された。
高瀬さんは「人命救助の基礎知識を学ぶ機会が多く、迅速な救助に生かせた」と振り返った。