堀田力さん、脳梗塞で倒れ「ざんねんでやるせない」…最後まで「挑戦」驚きの回復
好きな言葉は「挑戦」。日記には<私がこうなるまで大好きだった言葉>とあったが、「時代を良くしたい」「社会の役に立ちたい」という夢に向け、最後まで挑戦を続けた生涯だった。(編集委員 猪熊律子)
東京地検特捜部で堀田さんの部下としてロッキード事件の公判を担当した弁護士の高野利雄さん(81)は、「ロッキード事件の捜査・公判での功績は語り尽くせないほど大きく、鋭い尋問で田中角栄元首相側の証言の矛盾を突く姿はまさに『カミソリ』だった」と振り返る。
堀田さんと最後に会ったのは今年4月の会食だった。「『ロッキード事件を一緒にやれたことが人生で一番よかった』と語っていた。不正や権力に切り込む強さと、困った人に手を差し伸べる優しさを併せ持ち、目標となる人だった。とても残念だ」。高野さんはそう言って別れを惜しんだ。