服従か尊厳か、女子柔道選手が人生最大の決断を迫られる「TATAMI」公開
「SKIN/スキン」のガイ・ナティーヴと、「聖地には蜘蛛が巣を張る」で第75回カンヌ国際映画祭女優賞を受賞したザーラ・アミール(ザーラ・アミール・エブラヒミ)が共同監督した映画「TATAMI」が、2月28日より東京・新宿ピカデリーほか全国にて順次公開される。 【動画】映画「TATAMI」ティザー予告編(他1件) 実話をベースにした「TATAMI」は、中東の複雑な情勢やイラン社会における女性への抑圧を背景に、アスリートたちの不屈の戦いを描き出す社会派ドラマ。ジョージアの首都トビリシで開催中の女子世界柔道選手権で、イラン代表のレイラ・ホセイニとコーチのマルヤム・ガンバリは順調に勝ち進む。だが金メダルを目前にして、敵対国であるイスラエルとの対戦を避けるため、イラン政府はレイラたちに棄権を命じた。自分自身と人質に取られた家族に危険が及ぶ中、けがを装って政府に従うか、自由と尊厳のために戦い続けるか。レイラとマルヤムは人生最大の決断を迫られる。アリエンヌ・マンディがレイラを演じ、ザーラ・アミールが自らマルヤム役で出演した。 イスラエルとイランをそれぞれルーツに持つナティーヴとザーラ・アミールが協働した本作は、すべて秘匿状態で撮影が行われ、参加したイラン出身者は全員亡命。イランでは上映不可のままだ。ナティーヴとザーラ・アミールは「この芸術的で映画的な合作が、盲目的な憎しみや相互破壊の狂乱を超えて、未来をともに築こうとするアーティストやアスリート、そしてすべての人々への尊敬の印を込めた贈り物となりますように」と声明を発表している。 なお本作は2023年の第36回東京国際映画祭で審査委員特別賞を受賞。ザーラ・アミールは最優秀女優賞に輝いた。YouTubeではティザー予告編が公開中。 (c) 2023 Judo Production LLC. All Rights Reserved