Acoustune、日本刀のように “薄く、軽く、頑丈” なダイナミック型イヤホン「HS1900X SHINOGI -鎬-」
ピクセルは、同社が取り扱うAcoustune(アコースチューン)ブランドから、 “切削” をコンセプトに軽量化と高耐久性を実現したダイナミック型イヤホン「HS1900X SHINOGI -鎬-」を、11月15日(金)に発売する。価格はオープンだが、市場では税込205,000円前後での実売が予想される。また、11月2日(土)から予約受付を開始する。 【画像】医療用素材と金属ドームの複合膜振動板「ミリンクスコンポジットドライバー」が第3世代に HS1900X SHINOGI -鎬-は、切削チタンと切削積層ドライカーボンを用いた「Ultra Light(UL)」設計により、まるで日本刀のように “薄く、軽く、頑丈” なハウジングを実現したとするモデル。音質についても、“軽やかで透明感のある広い音響空間”、“自然に伸びる繊細な高音域”、“迫力と芯のある音場表現” の3要素を兼ね備えたという。なおモデル名も、日本刀の側面にある盛り上がった筋「鎬(しのぎ)」から名付けられている。 ドライバーユニットには、10mm口径のダイナミック型ドライバー「第3世代ミリンクスコンポジットドライバー」を搭載。振動板は、長年同ブランドが採用している医療用合成基材「ミリンクス」に、極薄膜加工を施したチタン製ドームを組み合わせた複合膜構成としている。 振動板の製造においては、既存モデル “HS1600/HS1700シリーズ” で培ったノウハウを活かし、筐体/チャンバー/ケーブルなどトータルのサウンド設計に合わせて、膜厚や組付け手法をすべて改良。ミリンクスの柔軟性を活かしつつも、ドーム部に高剛性の素材を使用することで共振や歪みを防ぎ、ピュアな音を再生するとしている。 ハウジングには、独自のモジュラー構造を採用。ドライバーを収める音響チャンバーと、コネクター部の機構ハウジングとを完全に分離することで、相互干渉による音質への影響を抑制している。 音響チャンバーの素材は高硬度なチタンを使用し、可能なかぎり薄く成形することで、音響空間の広さと軽量性を確保した。また、リブ形状にすることで強度を高め、共振抑制性能と過渡特性を向上。音場の広さと透明感、澄んだ高域表現を追求したとのこと。 機構ハウジングの素材は、高精度に切削された積層ドライカーボンを採用し、非金属ながら軽量かつ高強度を実現した。各寸法の最適化や人間工学を考慮した形状によってフィット感を高めており、軽量さと合わせて耳への負担を最小限に抑えるという。 ケーブルコネクターとして、日本ディックス社製「Pentaconn Ear」を搭載。一般期なMMCXコネクターよりもプラグ部とソケット部がより密接に接触するため、伝導性能ならびに音響特性が高く、脱着の容易さと高い堅牢性も兼ね備えたとする。 付属ケーブルは、本モデルの開発過程で生まれたという新設計の4.4mmバランスケーブル「ARC93」を同梱。導体抵抗値を抑え、周波数全域のSN比向上を図るというコンセプトはそのままに、軽量かつ音質的な調和が取れた錫メッキコートOFC導体を採用している。 被覆には柔軟性/制振性/ノイズ耐性に優れた日本製PVCを使用し、ケーブル全体を撚り構造とすることで、ノイズを抑制。被覆をグラファイトカラーにしたほか、各部にカーボンパーツを採用することで、イヤホン本体とも一貫性のあるデザインを目指したとのこと。ケーブル長は約1.2m。 ほか付属品として、イヤーピース「AEX50」「AEX70」(S/M/L×各1ペアずつ)が同梱される。どちらも素材にSMPテクノロジーズ社製の形状記憶ポリマー「SMP iFit」を採用。AEX50はウィング部が広い面積で耳へ密着、外耳道入り口にフィットする独自の「ダブルウィング形状」を特徴とし、AEX70は一般的なイヤーピース形状を基に、素材特性を考慮して形状や厚みを調整することで、長時間の使用でも快適で自然な着け心地を実現するとしている。 再生周波数帯域は10Hz - 25kHz、インピーダンスは24Ω、感度は110dB/1mW。質量は約11g。上述のケーブルとイヤーピースのほか、アルミニウムケース/キャリングケース/ケーブルクリップ/ケーブルタイなどが付属する。
編集部:松原ひな子