1年生GKが筑波大に立ちはだかる!! PK阻止で持ち堪えた大阪体育大、依然未勝利も8強入りに望み
[12.16 インカレ決勝ラウンド第2節 筑波大 0-0 大阪体育大 本城] 第73回全日本大学サッカー選手権(インカレ)は16日、決勝ラウンドのグループリーグ第2節を行い、北九州市の黒崎播磨陸上競技場 in HONJOの第1試合は筑波大(関東2)と大阪体育大(関西4)が0-0で引き分けた。優勢に試合を進めた筑波大が後半7分にPKを獲得したが、DF福井啓太(4年=大宮U18/大宮内定)のキックは大阪体育大GK野村寛礼(1年=藤枝明誠高)がセーブ。この結果により、C組は全大学にベスト8進出の可能性が残る状況で18日の最終節を迎える形となった。 【写真】「可愛すぎ」「佐々木大樹のモノマネ?」乃木坂46五百城茉央さんがオフショット公開 16日の開幕節で東海学園大を3-0で破った筑波大と、九州産業大に0-1で敗れた大阪体育大による名門対決。筑波大は開幕節から先発5人、大阪体育大は4人を入れ替え、いずれも攻撃陣にフレッシュな陣容を並べた。一方、両チームともに引き分けが最低限の結果とあり、ともにリスクを避けた試合の入り方となった。 ところが前半7分、筑波大をアクシデントが襲った。今大会初先発のMF高山優(4年=筑紫丘高)が相手と競り合った際、右肩を痛めてプレーが中断。後半11分にMF加藤玄(3年=名古屋U-18/名古屋内定)が投入され、MF竹内崇人(4年=広島ユース)がシャドーに回った。 すると前半19分、大阪体育大が最初の決定機を創った。エースのFW古山兼悟(4年=立正大淞南高/C大阪内定)が高い位置でボールを奪い、FW臼田成那(1年=ノースアジア大明桜高)がパスを受けると、最後は左足に持ち替えてシュート。しかし、これはDF小川遼也(2年=富山U-18)にブロックされ、筑波大の分厚い壁を破ることができなかった。 筑波大も前半29分、FW小林俊瑛(2年=大津高)が敵陣でボールを奪うと、MF篠田翼(2年=昌平高)がシュートフェイントで相手の逆を取る。だが、これもGK野村に阻まれた。また筑波大は裏抜けの際、大阪体育大のハイラインに対してオフサイドにかかる場面も続き、見せ場少なく0-0のハーフタイムを迎えた。 そうして迎えた後半7分、筑波大がこの日最大のビッグチャンスを迎えた。DF安藤寿岐(3年=鳥栖U-18)が左サイドを駆け上がり、ゴール前にグラウンダーのクロスを送ると、これに反応した小林のシュートが大阪体育大DF池戸柊宇(1年=京都橘高)のハンドを誘発。PKで絶好の先制チャンスを迎えた。 ところが後半8分、キッカーの福井が左を狙ったPKを繰り出すと、これを大阪体育大のルーキーGK野村が完璧な反応でセーブ。開幕節・九州産業大戦(●0-1)ではPKをど真ん中に蹴り込まれて失点し、黒星発進の悔しさを味わっていた守護神のビッグプレーにより、試合の均衡は保たれた。 その後は筑波大がMF角昂志郎(4年=FC東京U-18/磐田内定)、MF廣井蘭人(2年=帝京長岡高)ら主力選手を次々に投入し、システムも3-1-4-2に変更。猛攻ムードに入るが、大阪体育大も運動量が落ちないFW佐野竜眞(3年=広島県瀬戸内高)の上下動、先発抜擢に応えたMF山田和樹(4年=立正大淞南高)のリスク管理が効いており、ゴールは割らせない。 そうして迎えた後半44分、筑波大はパワープレー攻撃でFW半代将都(4年=大津高/熊本内定)と小林がゴール前に飛び込むも、DF高橋大空(2年=星稜高)のスーパーブロックに阻まれ、またも得点はならず。終わってみれば筑波大がシュート数6本、大阪体育大が同3本という省エネの一戦は0-0で幕を閉じた。 筑波大のゲームコントロールを担ったMF徳永涼(2年=前橋育英高)は試合後、「中にボールが入るシーンが少なかったので、ポジショニングとか自分が無理矢理にでもターンするかを使い分けたりして、もうちょっと攻めるシーンを作りたかった」と反省点を述べつつも、「リーグ戦の2試合目という中、負けないことが大事で、その中で身体を張りながら失点がないのはポジティブ」と結果を前向きに受け止めた。 一方、鮮やかなPKストップでチームを救った大阪体育大の野村も「本当はチーム全員で勝ちたかったけど、PKを止めて次につなげられたというのは良かった」と安堵。実際、2試合目では黒星発進の東海学園大が白星発進の九州産業大を3-2で破ったため、大阪体育大は最終節に勝てばベスト8入りの可能性が大いに残されており、難敵相手に価値あるドローとなった。 18日の最終節は北九州市のミクニワールドスタジアム北九州で、東海学園大対大阪体育大、九州産業大対筑波大の順番で行われる。