「子どもたちに毎日ゲームの時間を注意するのが超ストレス! どうしたらいいかわからない」俳優・加藤貴子が専門家に聞く
時間で区切らず、本数や回数で決めてみる
加藤 先生はお子さんたちとデジタルデバイスのつき合い方についてどんな約束をしていますか? 森山 わが家は小学3年生の女の子と年長の男の子のきょうだいですが、未就学の時期はタブレットは子どもだけで使わせません。 テレビでの動画視聴は土日だけOKにしていて、好きなアニメを1日1人1つずつ見ていいことにしていたので、きょうだいでどのアニメを見るか話し合って決めていました。朝起きて、朝ごはんを食べて身じたくができたら、今日は「『ONE PIECE』(ワンピース)を見よう」なんて話し合って。 YouTubeもゲームも、終わるタイミングを時間で区切るのは難しいと思うんです。動画もきりがいいところまで見たい、とか、ゲームも友だちと試合中だから途中で1人だけ離脱できない、ということはありますよね。だから、アニメなら1日何本、とか、ゲームなら何試合、という区切りをつけていました。 加藤 なるほど~。たしかに、息子にプレイ時間を注意すると「この試合が終わるまで!」と言われることはよくあります。 森山 私がアニメやゲームを終わらせるときに意識していたのは、親の私が電源ボタンを押さないということです。幼少期に効果的だったのは、子どもたちにテレビのスイッチを切らせること。「今日は2本見たね、あれ、スイッチはどこにあるかな? 自分たちで押せるかな?」と言うと、「私が切る!」と競って電源を切っていました。そんなふうにゲーム性を持たせてみてもいいかもしれませんね。 お話/加藤貴子さん、森山沙耶先生 撮影/アベユキヘ 取材・文/早川奈緒子、たまひよONLINE編集部 子どもがゲーム利用の約束を守らずに遊んでいると、つい強い口調で注意してしまうこともあるのでは。上手にゲームやネットとつき合うには、デジタルデバイスの使い方や、声かけのしかたを工夫してみるとよさそうです。
森山沙耶先生(もりやまさや)
PROFILE 2012年東京学芸大学大学院教育学研究科を修了後、家庭裁判所調査官として勤務。その後、大学病院や福祉施設にて心理臨床を経験。2019年8月、独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センターにてインターネット/ゲーム依存の診断・治療等に関する研修(医療関係者向け)を修了後、MIRA-iの設立に携わる。現在はネット・ゲーム依存専門心理師として、カウンセリングだけでなく講演活動も行う。二児の母としても奮闘中。
加藤貴子さん(かとうたかこ)
PROFILE 1970年生まれ。1990年に芸能界デビューして以降、数々の作品に出演。代表作として『温泉へ行こう』シリーズ(TBS系)、『新・科捜研の女』シリーズ(テレビ朝日系)、『花より男子』(TBS系)などがある。 ●記事の内容は2024年9月当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
たまひよ ONLINE編集部