鹿児島県 市議会一般質問 市自殺死亡率39・5 徳田氏の名誉市民「丁寧に検討」
奄美市議会12月定例会は9日、一般質問があり、前田要議員(奄美笠誠会)、盛剛議員(無所属)、帶屋誠二議員(無所属)、大庭梨香議員(公明党)の4議員が市当局をただした。安田壮平市長は「市の人口10万人あたりの自殺者数を示す自殺死亡率は39・5で県、全国と比較し、かなり高い」と述べた。また、徳洲会グループの創設者である、故・徳田虎雄氏の名誉市民の顕彰については「一つ一つ丁寧に検討していく」と答弁した 大庭議員の市の自殺予防対策について、安田市長は「市の自殺死亡率は39・5であり、県20・3、国17・5と比較してかなり高い」とし、当局は「市自殺対策計画に基づき、防ぐことのできる社会的問題であるとの認識のもと、ゲートキーパーの人材育成や小・中学生を対象にしたSOSの出し方教育、保護者、教職員を対象としたSOSの受け止め方講座などを実施している」と答弁した。 前田議員の故・徳田氏の名誉市民の顕彰について、安田市長は「市名誉市民条例に基づき名誉市民選考委員会での審議をはかるとともに、議会の同意及び市民の十分な理解も必要」とした上で、「一つ一つ丁寧に検討していく」と答弁した。 奄美空港のF15戦闘機による連続離着陸訓練について、当局は「奄美空港は滑走路が海上にある地理的関係上、滑走路への侵入・離陸の延長上は海域のため、他の空港に比べ住民への被害は相対的に低いと考えている」とし、「万が一の事態に備え関係機関などと共有を図り、事態発生時には即座に対応できるよう努める」とした。 盛議員の森林環境税による施策について、安田市長は「高齢化する個人所有森を対象に、間伐、除伐などを行い、森林の多面的機能を図る山林荒廃地整備事業や、森林整備の促進と木材製品の普及、啓発を図る奄美産木材製品製作事業を実施している」と述べた。 帶屋議員の外来種モクマオウの現状について、安田市長は「台風などの防風林として十分な役目を果たしている一方、倒木や枝木の散乱など住民からの処理依頼も多く、できることから早期の対応に努めている」と答弁。当局は「防災対策と近隣への影響の両面において地域住民と協議し、適切な管理方法を模索しながら、日頃の安全管理に努める」と述べた。