【徹底研究】なぜ河村たかしは「名古屋でだけ最強」なのか…? かつての同志が「名古屋市民が知らない弱点」を語った
“地元最強”の河村氏の「弱点」
河村氏の持論は「地方議員はボランティアにすべき」だ。そのため、自身が率いる減税日本の市議の報酬も800万円としているものの、それが議員の相次ぐ離脱を招いてもいる。最盛期には名古屋市会で28人を擁する多数派だったが、現在では9人まで減り、第4勢力に落ち込んだ。 かつて、政党「減税日本」で河村氏とともに活動した元衆議院議員の小林興起氏は、「まさに、そこが河村さんの弱点です」と指摘する。 「私は'12年に『減税日本で国政進出したい』と河村さんに乞われて、地元の東京から愛知に選挙区を移って戦ったのに、結局河村さんは総選挙に出ず、ハシゴを外された。総理を狙うと言っていたくせに、ふざけるなという思いがありました。 河村さんは抜群の知名度があり、能力も確かにある。けれども部下や同志を束ねたり、世話をして当選させることはできない。彼は保守を標榜していますが、人助けを全然しないんだから、本当の保守とは言えませんよ」 地元では最強でも、全国で通用するか否かは未知数だ。11月初め、永田町の衆院議員会館で河村氏を直撃すると、一言、 「わしゃあ、マジメに生きとるでよ」 とだけ言い残して足早に去っていった。 「名古屋の怪物」も、仲間を増やすことができなければ、国政では465分の1に埋没してしまうかもしれない。 「週刊現代」2024年11月16日・11月23日合併号より
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