習氏「台湾は神聖な領土」と演説 中国建国75年、統一に決意
【北京共同】中国の習近平国家主席は30日、国慶節(建国記念日)を10月1日に控えて北京の人民大会堂で開かれた建国75年を祝う行事で「台湾は中国の神聖な領土だ」と演説し、台湾統一への決意を改めて表明した。国営中央テレビが伝えた。中台の経済や文化交流を深めると訴え「台湾独立分裂活動には断固として反対する」と強調した。 習氏は「祖国の完全統一の実現は大勢の赴くところであり、大義がある。人心の向かうところだ」とし「誰も歴史の車輪を止められない」と主張した。習指導部が掲げる「中華民族の偉大な復興」は、台湾同胞を含む中華民族全体の「共通の願いだ」とも述べた。 対中融和路線を取る台湾野党、国民党と関係を強化して平和統一をうかがいながら、台湾独立派と見なす与党、民主進歩党(民進党)の頼清徳総統への圧力を強める構えだ。中国は自民党の石破茂総裁が8月に訪台し頼氏と会談したことに反発している。 行事には習指導部のメンバーや温家宝元首相ら長老のほか、共産党や軍、政府の幹部が出席した。