暖房と乾燥は噺家の大敵 桂小春団治 hanashikaの時間。
本格的な冬となり空気が乾燥する時期となりました。この乾燥は喉や鼻に、結構影響を与えるものです。 毎年行っている座敷での仕事のときのことです。座敷にお客さん用の座布団が並べられ、高さ60センチほどの高座が設けられている。ところが部屋を暖めるため、ガスストーブ数台が全開でガンガン部屋が暖められていて、そのままの状態で僕の出番となった。 お客さんは畳に座っているのでいいのですが、少し高いところに座っている僕は、低い天井にたまった熱い空気の層の中に頭が入っている状態。話し出して数分で声が出なくなって慌てて水を持ってきてもらったことがあります。 この暖房による乾燥で喉がやられることはよくあって、冬場の海外公演などは要注意。欧米のホテルなどは外気温が氷点下でも室内は30度ぐらいになり、各部屋で温度調節もできない。空気の乾燥から喉を守るために、そういうときは部屋のカーペットの床に水をまきちらし、バスタオルをポタポタとしずくが落ちてくる程度に軽く絞って部屋につるようにしています。 それでも、朝になればそのタオルがパリパリに乾いているので、恐ろしい乾燥具合です。高座で僕の落語の最中、鼻水が出ているときは乾燥が原因だと思ってください。 さて来年1月9日(木)午後6時半から天満天神繁昌亭で毎年恒例「三代目桂春団治一門会」が行われます。福団治以下、先代春団治の直弟子たちが、じゃんけんで出番を決めて挑むというガチンコ対決です。ぜひお越しを。