「このままじゃ志望校に合格できない…」子どもの成績が下がった時、親が絶対にやってはいけないこと
「塾はいつでも替えられる」と考えよう
中学校受験というのは、勉強を始める時期が小学校三年生とか四年生のころですから、その時点で挫折させてしまってはならないものです。もし、「九歳の壁を越えていない」ということで、高いレベルの塾に行かせるのがたいへんそうだと思ったら、最初は一つ下のランクで、そこでしっかりとわかるようにさせて、その塾での優等生になってから、ワンランク上の塾に行くというぐらいの方法のほうがよいと思います。 その塾で毎日がんばっているのに成績が上がらないとしたら、その塾が合っていないのかもしれません。子どもが塾に行くことを嫌がっていないか、塾の友だちとうまくやれているか、塾の勉強についていけているか、チェックしてみてください。子どものニーズに合っていない塾でがんばらせても、勉強が嫌いになるだけで、その子の将来に悪影響になる可能性があります。 「できない・わからない」は、子どものせいではありません。教えるプロであるはずの塾の教え方がよくないか、その子に合っていないことが原因です。そのうえに「努力が足りない」という根性論を振りかざしてきたら、塾を替えたほうがよいでしょう。 学校はそう簡単に替えられませんが、塾は替えられます。逆に、子どもの成績が上がったときは、まず、頑張った子どもを褒めてあげたうえで、塾にも感謝の気持ちを伝えましょう。子どもの成績が上がることは喜ばしい成果であり、一層のやる気をもって子どもと接してくれるはずです。 また、塾がすすめてくる勉強法や学校は、あくまでも塾の都合です。受験塾の「信者」になって、いわれるままに従ってしまうのは、その子のためにならないことがありますから要注意です。そもそも塾が欲しいのは「合格実績」です。子どもの将来のことまでは考えてくれません。 たとえば「最終的な目標は東大合格」という子に対して、中学受験の成績を見た上で、「ビリで難関校に行くよりも、二番手の学校でトップをとるほうが、東大をめざしやすい」など、その子の性格までを考えたアドバイスはしてくれないでしょう。 親は、こうした事情をわかったうえで、塾と付き合うべきです。塾は利用するものであり、振り回されるものではありません。
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