「このままじゃ志望校に合格できない…」子どもの成績が下がった時、親が絶対にやってはいけないこと
中学受験で子どもが躓いてしまった時、親にできるサポートとは?
現在、首都圏の小学生のうち、およそ4.7人に1人が中学受験をしているのだそうです。 【中学受験経験者の意外な事実】賢い子の親が、低学年の夏休みに「ドリルや夏期講習」より重視したこと 「わが子に中学受験をさせるのか?」「受験勉強を始めるならいつからすべきなのか?」など、どんどん過熱する中学受験に関するお悩みを抱えているご家庭も多いのではないでしょうか? そんな、中学受験に不安を抱えている親御さんに、是非とも読んでいただきたいのが、無名校から毎年東大合格者を輩出し話題の「緑鐵受験指導ゼミナール」の代表で、精神科医でもある和田秀樹さんの著書『勉強できる子が家でしていること 12歳までの家庭教育マニュアル』です。 そもそも、子どもの発達には個人差があります。合わないやり方で無理やり勉強しても、その努力は無駄なものになってしまいます。そうならないために、家庭でどういった働きかけをすればいいのかが詳しく解説されています。 今回は、その中から、「塾で成績が悪かったらどうすればよいか」といったトピックスをご紹介します。子供が少しだけ躓いてしまった時、親はどうサポートしたらよいのでしょうか?
塾で成績が悪かったらどうすればよいか
塾に入って、成績が伸びた場合には、放っておいても何ら問題はないでしょう。子どもの場合は、自分がよくできて調子のよい状態のときには、行け行けになります。自然に勉強もはかどっていきます。 しかし、問題は塾に入ったのに成績がよくならないケースです。このようなときには、欠かさずに親がサポートする必要があります。 あまりにもできないようであれば、子どもにその塾が本当に合っているのかどうかを、もう一度調べてみなければなりません。「この塾は、できる子にはすごくいい教え方をするけど、下のほうの子にはあまり面倒見がよくなさそうだ」というように判断したら、別の塾をすすめてみるというようなことも必要になります。 ただ、別の塾をすすめる場合には、子どもの意向をよく聞いてから決める必要があります。「ビリでもいいからこの塾でついていきたい」というような反応が返ってくることもあるからです。仲の良い友だちがいるからとか、塾の先生のことが好きだからとか、いろいろな理由が考えられます。 そういう場合には無理に話を進めずに、夏休みのような余裕のあるときに、「いま算数で苦戦しているみたいだから、夏休みの間だけ、わかりやすい授業をしてくれる塾で補習を受けてみない?」というように、いまの塾をやめないですむような方向で考えてあげることも大切です。そこで、補習を受けさせてみて、成績が伸びるかどうかを判断して、それからトータルして考えて塾をどこにするのか決めるとよいでしょう。 また、成績が伸びないときには、あまり中学校受験のことを意識させないほうが賢明です。「初めに受験ありき」で、「このままでは○○中学は難しいから、もう一つ塾に行ってみては?」と言うようなことは避けるべきです。 そもそも、塾に行けば、誰もいわなくても子ども自身が中学校受験をものすごく意識するようになります。そんなときに受験のことを持ち出すのは、「うるさいな、わかってるよぉ!」という感じで逆効果にしかなりません。 ですから、親としては、塾に行かせる目的は、中学校受験に成功することではなく、もっと勉強ができるようになるため、もっと頭をよくするためなのだということを、明確に子どもにアピールしておくことも大事なことといえるでしょう。