<渡邊雄太選手>NBAでの6年間を振り返る 八村塁選手へのエール&富永啓生選手ら日本代表メンバーとの交流も
――NBA6シーズンにおける収穫と課題を教えてください。
高校時代を振り返ってみても、もともとシューターではありませんでした。アメリカに行って、シュート力を身につけないとこの世界で生き残っていけないというところから、スリーポイント練習を一生懸命始めました。大学でもプロでも毎年ちょっとずつ結果が見えてきて、それが昨シーズンに本当に開花した感じでした。時間的にはかかりましたが、地道に努力すれば、世界最高峰のレベルでもちゃんと力を発揮できるということを知れたのは良かったです。ただ、技術的にもっといろいろなことができないと、NBAの世界でこれからさらに6年以上となってくると生き残っていけません。そういう意味では自分はまだまだ実力不足な部分があったのかなというふうに思っているので、これから日本に帰るにあたってさらに技術を身につけて、日本では「3&D」以外のプレーも見せていけたらと思っています。
――今夏にはパリ五輪が控えています。フランス、ドイツといった強豪と同組ですが、個人的な目標は?
チームの目標はこの間、トム・ホーバスヘッドコーチがベスト8を目指すと発表したので、今の僕たちにとっては良い目標だと思っています。ドイツもフランスも強豪ではあるのですが、正直言って、五輪でどの国と対戦してもどの組に入っても変わらないです。ただ、開催国のフランスと対戦できるのはうれしいです。お客さんも満員になると思うので、完全アウェー状態の中で五輪を戦えるのはすごく楽しみにしています。
――日本代表が五輪で勝ち進むために一番大切なことは何だと思いますか?
対戦相手を考えるより、まず自分たちが練習でやっていることを、いかに試合で出せるかが大事です。相手の方が強いのは分かっているので、玉砕覚悟で自分たちが得意とする速い展開からスリーポイントを打っていって、それを高確率でしっかり決めることができれば、どの国相手でもしっかり戦えるのではないかと思っているので、めちゃくちゃ楽しみです。