Tシャツに“取り調べを拒否します”の文字 「メッセージ性に問題ある」と留置場で警察官が取り上げ 大阪府警
保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕された容疑者が「私は取り調べを拒否します」と書かれたTシャツを大阪府警に取り上げられていたことが分かりました。弁護人が17日会見を開き、明らかにしました。 弁護人の松本亜土弁護士によりますと、今月初旬、大阪府の50代の男が保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕され、大阪府警羽曳野署に留置されました。 松本弁護士は黙秘するよう勧め、「私は取り調べを拒否します」と書かれたTシャツを渡しました。 しかし翌11日、男が留置場で着ていると、警察官に「メッセージ性に問題がある」として取り上げられたということです。 松本弁護士が羽曳野署の留置管理課の署員に理由を尋ねたところ、Tシャツが「規律や秩序を害する危険物」と説明を受けたといいます。 (松本弁護士)「黙秘するための手段であり、黙秘権を守るため。表現の自由の中でも内容規制にあたる。実際に取り調べにも行っているが、騒動が起きた報告はない」 松本弁護士は府警に抗議し、撤回と着用を認めるよう求めましたが、回答はまだないということです。 大阪府警は、ABCテレビの取材に対し「『危険物』という認識はありません」とした上で「留置場内の規律および秩序を害するおそれがあるものと判断した。ほかの留置者に心理的な影響を及ぼすため、回収して保管する措置をとりました」と回答しました。 また今後の対応について、留置者の着用は認めないとしています。
ABCテレビ