内臓脂肪が勝手に落ちていくためには、ミトコンドリアと〇〇〇がポイント!【更年期世代の我慢しないで内臓脂肪が勝手に落ちるプロジェクト②】
糖質のとり過ぎや乱高下は内臓脂肪の増加の大きな原因に
そしてもうひとつ、内臓脂肪を増やす原因となるのが、血糖値の乱れ。これは、どういう仕組みなのだろうか? 「糖質が多いものをとると血糖値が急上昇するので、それを安定させるため、膵臓からインスリンが分泌されます。このインスリンの働きによって、血中に増えた糖が脳や筋肉など体内の必要な場所に分配され、血糖値が一定に保たれます。ただ、糖が分配された先の貯蔵量には限界があり、糖が多いものをとりすぎて余ってしまうと、その余った糖から脂肪が合成され、体に蓄積されてしまいます。 その状態が続くと、インスリンの効きが悪くなる“インスリン抵抗性”という事態に陥り、血糖値が下がらず上昇してしまいます。そして血中の糖が増え、それがどんどん脂肪として蓄積されていき、その結果、内臓脂肪もさらに増えてしまうのです。 またもうひとつ、血糖値の乱高下も問題です。 甘いものなどの糖質をとりすぎると血糖値が通常以上に高い“食後高血糖”の状態になります。すると、それを下げようとインスリンが過剰に分泌されるので、今度は血糖値が急降下します。このように血糖値が急激に上がって、その後に急激に下がることを“血糖値スパイク”といいます。 これが起こると、脳は低血糖になったと勘違いし、必要以上に糖をとりたくなって食べてしまい、また血糖値を急上昇させるという“負のスパイラル”を招きます。その結果、食欲が止まらなくなり、内臓脂肪も増やしてしまうのです」
糖質の摂取量を減らし、血糖値の急上昇を防ぐことがポイント
では、内臓脂肪を増やさないために、ミトコンドリアの活動の停滞や、血糖値の乱れを予防・改善するにはどうしたらよいのだろうか。 「まず、ミトコンドリアの活動の停滞を防ぐカギを握るのが“ケトン体”です。体内の糖質が不足して飢餓状態になると、体に蓄えられた脂肪からケトン体という物質を生成して、それをエネルギー源にします。これを“脂質代謝”といいます。 糖質でなくケトン体をエネルギー源にしている状態は、脂肪がどんどん燃えていくので、いわば“脂肪燃焼体質”といえます。 また、ケトン体が増えるとミトコンドリアが復活し、ATPエネルギーを大量に作り始めるので、内臓脂肪も落ちやすくなります。 ですから内臓脂肪を落とすには、糖質の摂取量を減らして脂肪燃焼体質にすることがカギなのですが、極端にカットすると筋肉も減ってしまったり、リバウンドも招きやすいというデメリットがあります。でも、簡単に脂肪燃焼体質になる裏ワザがあるので、その方法は次回ご紹介します。 また、血糖値の乱れを防いで安定させるためにも、 ①糖質の量を減らす ②血糖値の上昇が緩やかになる食べ方をする ③食事をこまめにとって血糖値を下げすぎない の3つがポイント。 これらの方法で血糖値を安定させると、必要以上に糖をとりたくなる負のスパイラルも抑えられます」