石破首相と維新馬場代表が党首会談 政治改革・補正予算めぐる協議 維新は拒否
石破茂首相(自民党総裁)と、日本維新の会の馬場伸幸代表は10日、首相公邸で会談した。首相は自民の派閥パーティー収入不記載事件を踏まえた政治改革に関して協議を呼び掛けたが、馬場氏は自民との信頼関係が損なわれているとして拒否した。首相は年内に召集される臨時国会に提出する令和6年度補正予算案にも言及したが、馬場氏は協力しない旨を伝えた。 政治改革を巡り、自民と維新は5月に調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)などの見直しで合意したが、自民内での意見が統一されておらず、交渉が頓挫した経緯がある。 会談では、馬場氏が岸田文雄前首相との合意文書は継承されているかを尋ねると、首相は「公党同士の約束だ。間違いなく継承している」と応じた。 馬場氏は、今後の国会運営について「『是々非々』路線は一度、横に置いて徹底的に自民、政府の考え方をただしていく」とも伝えた。馬場氏が会談後、国会内での記者会見で明らかにした。 一方、首相は政治資金規正法の再改正の時期について「年内に方針を固めたとの事実はない。早急に議論を詰めて結論を得ることは、これから先、日本政治全体にとって必要だ」と語った。維新が求める旧文通費改革に関しては「真摯に、丁寧に受け止めて、これから対応していきたい」と伝えたと説明した。会談後、首相公邸で記者団の質問に答えた。(千田恒弥)