米大統領選で共和党のトランプ氏が勝利、選挙人過半数越す 接戦州4州も制す 「栄誉だ」
【ワシントン=坂本一之】米大統領選は5日、投票が締め切られ、即日開票された。CNNテレビは6日午前5時35分(日本時間同日午後7時35分)時点の集計で、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領(78)が民主党候補のカマラ・ハリス副大統領(60)を破り、勝利したと伝えた。トランプ氏は6日未明、「第47代大統領に選ばれたことは栄誉だ」と勝利宣言した。 【表でみる】米大統領選、正式選出までのシナリオ…敗北後は 大統領選は、人口に基づき全50州と首都ワシントンに割り当てられた大統領選挙人計538人の過半数270人を獲得した候補が当選する。CNNテレビによると、27州を制したトランプ氏が276人、首都ワシントンと17州を押さえたハリス氏が219人の選挙人を確保した。 両候補はそれぞれの党が地盤とする州で勝利。トランプ氏はさらに、2020年の前回大統領選で民主党のバイデン大統領に敗れた東部ペンシルベニア州と南部ジョージア州、中西部ウィスコンシン州を含め、接戦7州のうち4州を制した。 トランプ氏は6日未明、私邸がある南部フロリダ州で支持者を前に演説し、勝利を宣言。大統領として「あなたの未来のために戦う」と誓い、「国境問題を解決する」とも語った。 選挙戦でトランプ氏はインフレや不法移民・国境問題などを巡りバイデン政権の責任を追及。民主党の支持基盤である労働組合票や黒人票の切り崩しなども図り、接戦州を積極的に回って自身への投票を訴えてきた。 一方、ハリス氏は人工妊娠中絶の権利擁護などを訴え、トランプ氏によって民主主義が脅かされると主張してきた。 フロリダ大の集計によると、郵便投票や投票所での直接投票による期日前投票は8500万人を超えた。大統領選と合わせて行われた連邦議会の上下両院選では、共和党が上院の多数派を4年ぶりに奪還。下院は両党が過半数の議席獲得を巡って争っている。