犬山紙子が子育てで“本当になくなってほしい”と思う親の対応とは 「謙遜じゃなくて、ただの悪口だと思うんです」
イラストエッセイスト、コラムニストとしてテレビやラジオでも活躍する犬山紙子さん。10月には、性教育やルッキズム、ダイエットなど、女の子を育てるうえで大切にしたいことを、犬山さんがさまざまな専門家に話を聞いた『女の子に生まれたこと、後悔してほしくないから』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)という著書を出版。子育てのなかでもとりわけ難しい「ジェンダー教育」も積極的に取り入れていると言います。日頃どのように実践しているのか聞きました。※前編<「女の子なのに算数が好きなんだ」と子どものころに言われ 犬山紙子が娘の「ジェンダー教育」に力を入れる理由>から続く 【写真】犬山さんと夫の劔さんがとった行動はこちら(ほか、全4枚) ■社会の刷り込みに対抗するには親がピンクの服を着るしかない ――早い段階から娘さんに対して「ジェンダー教育」を取り入れていたそうですが、具体的にはどんなことをされていましたか? ジェンダー教育は性教育と重なる部分もあるので、0歳から保育園に通い始めて、しゃべれるようになったころに、お風呂でプライベートパーツについて教えるところから始めました。今はジェンダーについてすごくいい絵本がたくさんあるので、本の力を借りることは多かったですね。やっぱり、子どもが傷つけられてほしくないし、友だちを傷つけてほしくないという思いがあったので、問題に直面する前に先回りして教えるようにしていました。 でも、娘が3歳ぐらいのころに、ピンク色の星のカービィのお人形を「この子はピンクだから女の子」と言ったときに、これはまずいと思いました。保育園で娘がそれを言ったら、ピンクが好きな男の子が自分はピンクが好きじゃダメなんだと、その子を傷つけてしまうかもしれないと思ったんです。 最初は口で言えばわかってくれるかと思って「こんなことをされたら嫌な気持ちになるよね」と伝えましたが、まだ3歳だと理解が難しくて……。ピンクの服を着たヒーローや、いつもピンクベストを着ているオードリーの春日さん、きらびやかな衣装をまとうTHE ALFEEの御三方など、ピンクの服を着ている男性を見せたりもしました。でも、“男の子は青・黒、女の子は赤・ピンク”という社会の刷り込みは思った以上に強かった。これに対抗するには、「もう親がピンクの服を着るぐらいしかないんじゃないか」と夫と話し合い、夫が毎日ピンクの服を着て送り迎えをする姿を実際に見てもらい、最終的には「誰でもピンクを着ていいんだよね!」と言ってくれるようになりました。