ホリエモン「オルカンを買うよりもずっといい」…上場企業4000社から"優良銘柄"を見抜くシンプルな方法
■初心者は「手に汗かかない額」で始めるべき 「具体的に資産の何%を投資に回すべきか」といった質問を受けることが多くあります。年齢や家族構成、あるいは年収や貯金額によっても変わるため、一概には「何%」と断言することはできません。 それでも一般論をあえて述べるなら、どんな年齢であろうと、直近で必要となることが予想される大きな出費や、日々の生活とは関係のない「余裕資金の20~30%」を投資に回すのがいいでしょう。そして、収入や資産状況、ライフステージの変動に合わせてその具体的な比率を調整するといいと思います。一般に若い世代であれば、リスク資産比率を高めに、老後に近づくにつれ、投資の比率を抑えていくのがいいでしょう。 特に投資をはじめたばかりの序盤で損をしてしまうと、精神的なダメージも大きいので、持続的な投資を意識したいところです。その意味で、言い得て妙だと思ったのが「手に汗をかかない額」です。これは、ひふみ投信を運用するレオス・キャピタルワークス社の藤野英人さんの言葉です。寝ても覚めても「株価が気になって仕方がない」状態は黄色信号といえるでしょう。 知り合いの芸能人で、一時期株や為替にハマりすぎて、コンサートの合間にもスマホで株価をチェックしていた人がいます。そこまで行くと「手に汗をかかない額」を超えています。仕事や家族との時間でも、株価に心が揺さぶられているようだと、金銭リターン以前に、豊かな日常生活を送っているとは言いにくいとも思います。 ■連戦連勝できる人はほとんどいない そして、仮に数日や1カ月でものすごく株価が上がり、「こんなに儲かった」と大喜びしているときも注意が必要です。テンションが上がるのは、アドレナリン・シグナルでもあります。あなたの読みが当たったのかもしれませんが、投資成績は「偶然」による面も小さくありません。世が世なら、逆に大きく損をしていた可能性もある投資額といえるでしょう。 自分の「余裕資金」の感覚よりも、リスクをとりすぎていないかを少々顧みることも大切です。何かを得たときに発生するアドレナリンは、「もっとほしい」「またあの体験をしたい」と人間の欲に火をつけます。それにより、快感を求めて、よりいっそう過剰なリスクを負い、身の丈以上の投資をしてしまうことがあるので注意が必要です。 言うまでもなく、投資で連勝連勝できる人なんてほとんどいません。投資額が大きくなると、そのぶん大きな損を被るリスクも高まります。くり返しになりますが、手に汗を握らない範囲内で、儲かっても「ああ、よかった」と冷静に思えるくらいのテンションで、投資に向き合うくらいがちょうどよいでしょう。