海自墜落、機体異常のデータなし 飛行記録装置解析で防衛相
伊豆諸島の鳥島東方海域で計8人が乗った海上自衛隊のSH60K哨戒ヘリコプター2機が墜落、1人が死亡した事故で、木原稔防衛相は22日、東京・市谷の防衛省で記者会見し、2機の飛行記録装置の解析を進めていると明らかにした上で「現時点で、飛行中の機体に異常を示すデータはなかった」と述べた。海自と海上保安庁は行方不明となっている7人の捜索を続けた。 海自によると、海自の潜水艦を探知する訓練中だった20日午後10時38分ごろ、大村航空基地(長崎県)所属の1機の通信が途絶えた。小松島航空基地(徳島県)所属のもう1機とも連絡が取れず、防衛省は2機が衝突した可能性が高いとみている。飛行記録装置を神奈川県の海自厚木航空基地に運び込み、解析を進めている。 関係者によると、第4護衛隊群(広島県呉市)の艦艇が参加する大規模な訓練を実施中で、海自護衛艦隊部隊トップの護衛艦隊司令官が隊員の技量を確認する「訓練査閲」中だった。
墜落現場は鳥島の東約270キロで、水深は約5500m。機体の一部などが見つかっている。