日本刀の美しさにうっとり…越前松平家伝来の刀など手に取って鑑賞 福井の養浩館庭園
越前松平家伝来の刀などを手に取って鑑賞する催しが11月14日夜、福井県福井市の養浩館庭園で開かれた。参加者は切先(きっさき)や刃文(はもん)をじっくりと眺め、美しさを味わった。 ふくい城巡りプロジェクト実行委員会と福井市立郷土歴史博物館が、日本美術刀剣保存協会県支部の協力を得て開催。県内の中学生から60代の11人が参加した。 江戸時代の福井城下は全国有数の刀剣産地として知られ、越前の刀工たちの作品は「越前新刀」と呼ばれた。この日は、徳川将軍家お抱えで越前新刀を代表する刀工「初代康継(やすつぐ)」作の脇指や、幕末の福井藩主松平春嶽が所有していた刀など5振りが用意された。 参加者は、鑑賞の作法を学んだ後、1振りずつ手に取り、垂直に立てたり、照明にかざしたりしながら、刀身のそり具合や見る角度によって印象が変わる刃文を熱心に見入っていた。 戦国武将が好きという男性(17)は「(博物館の)ケース越しに見るのとは全然違う。手に持って至近距離で見た刀はかっこよかった。感無量です」と話していた。
福井新聞社