【香港C】リバティアイランド意地の2着 前走大敗から改めて力示す 中内田師「この馬らしい末脚を見せてくれた」
「香港C・香港G1」(8日、シャティン) 日本馬精鋭9頭が4競走に挑んだが、昨年に続き世界の厚い壁にはね返された。香港Cでは、地元のロマンチックウォリアーが3連覇を飾り、3冠牝馬リバティアイランドが2着で、ダービー馬タスティエーラは3着。香港マイルではソウルラッシュが2着に食い込むなど、4競走全てで馬券に絡んで意地は見せた。 あと一歩だった。王者に勇敢に挑んだリバティアイランドは五分にスタートを決めると、道中は後方4番手を追走。待ち構える勝負どころに備え、じっくり呼吸を合わせ息を潜める。大外に持ち出され一気に仕掛けられると、持ち前の豪脚で鬼気迫る猛追を見せるも、1馬身半届かなかった。 ともに激闘を終えた川田は「彼女が気持ち良く走れるようにというのをメインに競馬を組み立て、強い勝ち馬を意識して馬体を併せないように少し離れたところからつかまえに行くというプランでした」と冷静に振り返る。「ただ、並ぶところまでは持っていけなかったのは、やはりこの香港の偉大なチャンピオンの1頭ですから。全力で挑めたことをありがたく思います」と、同じターフを駆け抜けたライバルに敬意を表した。 前走の天皇賞・秋は1番人気に支持されるも、まさかの13着敗退。そこから慎重に立ち上げての海外挑戦だった。「毎日写真と動画の報告を受けていて、パドックでは飛んでいきそうなくらい勢いがありました」と手応えをつかんでいた中内田師。「完敗でしたが、リバティアイランド自身は自分の競馬をしてくれたし、しまいはこの馬らしい末脚を見せてくれた。きょうは主役じゃなかったけど次は主役になれるように頑張りたい」と愛馬をたたえる。世界を相手に改めて力を証明してみせた3冠牝馬。次こそは先頭でゴールを駆け抜けてみせる。