「観光で復興支援」首都圏と連携確認 横浜で金沢ホテル懇
●5年ぶり開催 金沢市内の主要ホテルでつくる金沢ホテル懇話会は22日、横浜市内で北陸旅行を促すプロモーション会議を開催した。コロナ禍を経て5年ぶりの開催で、首都圏では初めて。北信越、関西、中京、関東の旅行、運輸関係者約120人が集い、能登半島地震からの復興を観光で支援することを確認した。各地域を環状に結ぶ「ゴールデンループ」の旅行促進に向けた連携も申し合わせた。 会議は石川県観光連盟や関東広域観光機構、関西観光本部、中央日本総合観光機構が共催し、横浜市のヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルで開かれた。懇話会が2013年から全国で開催してきた「街道観光プロジェクト」の一環。 庄田正一会長(金沢ニューグランドホテル社長)は冒頭、来年の大阪・関西万博に26年のアジア大会(愛知県)、27年のグリーンエキスポ(横浜市)と世界的なイベントが相次ぐ中で観光客の増加が見込まれるとし「ゴールデンループの定着が復興支援に結びつくと確信している」とあいさつした。 石川県の徳田博副知事は「石川は観光立県であり、文化立県だ。文化観光、食文化に磨きをかけ、誘客を図っていく」と述べ、県内でも増加する訪日客の誘致へ力を込めた。北陸経済連合会の金井豊会長は、北陸新幹線の大阪までの早期開業の必要性を訴えた。 ●応援ステッカー紹介 会議には地震で壊滅的な被害を受けた和倉温泉の旅館関係者も出席した。能登半島広域観光協会の多田邦彦理事長(和倉温泉観光協会長)は会場で配られた復興応援ステッカーを紹介し、「和倉の復興には10年ほどかかる。ステッカーを貼って能登を思い出し、応援してほしい」と願った。 関東広域観光機構の田川博己会長(JTB元会長)は東日本大震災で東北の復旧状況を世界に発信したことで、外国人観光客の流入が早期に戻ったことを取り上げ、「能登半島の復興状況を逐次伝えていくことが大事だ」と主張した。