自衛官の友人が「約800万円」のBMWを一括で購入したそうです。そんなに高収入なのでしょうか?
国の防衛や災害対応などを職務とする自衛官ですが、最近はバラエティー番組で取り上げられることもあり、身近に感じるようになった人もいるでしょう。一方で、収入の情報に触れる機会は限られるかもしれません。職務の重さを考えれば、それなりの収入をもらっているイメージを抱いている人もいるでしょうが、具体的な金額を把握している人は少ないでしょう。 そこで今回は、自衛官の収入や貯金のしやすさなどを解説します。 ▼「公務員は安定している」って本当? 定年退職の割合や退職金の平均額を教えて!
自衛官の年収は年齢や階級などで決まる
防衛省・自衛隊の自衛隊帯広地方協力本部によると、自衛官の年代別平均年収は表1の通りです。 表1
出典:防衛省・自衛隊 自衛隊帯広地方協力本部「自衛官のお給料について」を基に筆者作成 自衛官の収入は階級によっても変動します。例えば、同サイトによると、賞与は階級によって表2のように異なります。 表2
出典:防衛省・自衛隊 自衛隊帯広地方協力本部「自衛官のお給料について」を基に筆者作成 また、同サイトでは、1回あたりのボーナスを給与の2.235ヶ月分としています。この情報に基づけば、自衛官候補生(2等陸士任官後)、一般曹候補生、幹部候補生(大学・大学院卒業)の平均月収や平均年収も推測可能です。 表2の金額を2.235で割った平均月収は、次の通りです。 ・自衛官候補生(2等陸士任官後、採用2年目、6月のボーナスで計算):約20万9485円 ・一般曹候補生(採用2年目):約20万9754円 ・幹部候補生(大学・大学院卒業、幹部任官後):約29万4541円 上記の金額を基に階級別の平均年収を計算すると、次の金額になります。 ・自衛官候補生(2等陸士任官後、採用2年目):約345万320円 ・一般曹候補生(採用2年目):約345万4648円 ・幹部候補生(大学・大学院卒業、幹部任官後):約485万1092円 なお、国税庁長官官房企画課の「令和5年分民間給与実態統計調査」によれば、民間企業の令和5年の平均年収は、460万円となっています。