【伊原春樹コラム】ユニフォームを脱ぐ決断をした青木宣親 簡単に打ち取ることができない嫌らしさを感じたバッティング
引退発表後も代打で打席に立ち、安打を積み上げている青木[写真=高塩隆]
【伊原春樹の野球の真髄】 私も長い間、プロ野球界に身を置いてきた。監督、コーチとしてユニフォームを着ていた期間が長かったが、相手チームの打者で打席に立つだけで脅威に感じたのが何人かいた。その一人が先日、引退を表明したヤクルトの青木宣親だ。 2007年から10年まで巨人ヘッドコーチを務めたが、その4年間で対戦。青木は05年にシーズン202安打を放ち、まさに脂の乗り切っている時期だった。07年には打率.346、10年には209安打で打率.358をマークして首位打者を獲得。とにかく、打ち出の小槌のように安打が飛び出していた。 身長175cmとそれほど大きくない体を小さくして構える。そして、体を揺らしながらタイミングを取る。どちらかというと、初球からは打ってこない。自分が狙っている球をじっくりと待ち、それを狙いすましてヒットゾーンへはじき返していく。 さらに・・・
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週刊ベースボール