記録的な高潮 鹿児島、山口・福岡、愛媛などで特に警戒が必要
台風10号が九州に接近するのに伴って、記録的な高潮が発生し、海岸付近や河口付近で大規模な浸水被害が発生するおそれがある。 潮位が海岸堤防より低くても、高潮に高波が重なることで堤防を越えて広い範囲で浸水することや、高潮と大雨による水位上昇によって河口付近で河川氾濫が発生することも考えられる。 気象庁は「特に高潮に警戒を要する地域」として▽鹿児島湾▽周防灘(山口・福岡県)▽豊後水道(愛媛県側)などをあげた。これらの地域は、南に開けていて、比較的細長くて奥が陸地にさえぎられているという点がおおむね共通しており、台風の東側を吹く南風によって吹き寄せられた海水がたまることで高潮が発生しやすいという。また、その他でも瀬戸内海より西の海域では、高潮に対する警戒が必要だとしている。 気象庁の白石昇司・沿岸防災情報調整官は6日午前11時から記者の共同取材に応じ、「海岸堤防を越えた場合、海岸付近の低地は一気に浸水し、家屋の倒壊などが発生するおそれがある。津波と同じような被害になることも考えられる」と話した。また、特に高潮に警戒を要する地域の警戒期間としては、6日夜のはじめごろ~7日未明としている。避難のタイミングについて問われ「今すぐにでも逃げて欲しい。早めに避難しておくことが重要だ」と強調した。