ヤマビルとの戦い/執筆:片岡メリヤス
その後ヒルだらけの登山道を20分歩き、葉っぱで取るのも上達し、手に負えない時は虫除けスプレーや塩で撃退しつつ、イタチごっこ状態。歩く振動に反応するのかセンサーのように落ち葉の下からひょっこり出てくる姿も見た。 駐車場に戻っても、どこかにくっ付いていそう……という考えに取り憑かれて徹底的に探す。チェックしまくりもう大丈夫かな~と思った時に「いるっ!!!!」と言われ、指さされた所が肩だった。私たちのチェックを逃れて肩まで登ってきていたヒルを見て私は「もお~、嫌だよー!」と大声で言った。もうちょっとで襟ぐりから素肌へ侵入されるところだった。こわ~。 温泉寄って真っ裸で鏡の前に立ち、2周回って全身チェックしてから入浴した。ようやく安心できた。
プロフィール
片岡メリヤス 2011年から作家活動を開始。飾るだけではなく遊べて愛のあるぬいぐるみを制作する。また自ら脚本出演も行うオリジナルの人形劇を各地で上演しているほか、漫画、ドローイング、木工、粘土など様々な作品を手掛ける。近年は異ジャンルのアーティストとのコラボレーションや広告への作品提供など幅広く活動中。 text: Meriyasu Kataoka, edit: Fuya Uto
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