〈「ホワイト案件」にも注意〉増える闇バイト募集、大手求人サイトでも…専門家が教える「見分け方」5つのポイント
大手求人サイトであっても要注意
4 本社や記載住所を調べ実在しているか確認する 「求人情報に住所が記載されている場合は、検索をしてストリートビューなどで確認します。すると、空き地や無関係の雑居ビルであることも。電話ではごまかせても、位置情報から現地を見たり、実際に足を運ぶことで、実在しない架空の住所だと判明したこともあります。住所検索は必ず応募前にしておくようにしましょう」 5 具体的な仕事内容の記述の有無 「過去、大手求人サイトからの応募で闇バイトにつながった職種は、コールセンター、配送業務、シール貼りがあります。もちろん、通常の一般募集がほとんどですが、だからこそ『大手のサイトだし大丈夫だろう』と油断してしまうのです。 他にも、知人から『海外への翻訳ビジネスの募集へ応募したところ、現地でかけ子の仕事だった』という話を聞いたことがあります。一年ほど前の話で、当時は『大手求人サイトだったから全く疑わず、旅費がすべて無料であることと割高な報酬に舞い上がってしまい、仕事の詳細を確認しなかった』と。この場合は、なにに関する翻訳なのか? など詳細を確認するべきです。 コールセンター業務であれば、なんのコールセンターで、どんな場所で、何人くらい勤務していて、何時から何時まで働くのか。記載がないときには、疑問点や詳細を尋ねてみましょう。 濁したり、きちんと答えられないときには、前述の4つも示し合わせ当てはまる場合は避けたほうが賢明です」 大手求人サイトであっても上記5つは必ずチェックするようにしたい。そして、特に気をつけてほしいのが若い世代だと京師氏は警鐘を鳴らす。
「このバイトちょっと怪しいかも?」と感じたときには…
「中高生は『これは犯罪じゃないって言われたから』『友達からの紹介だし』と、簡単に信じてしまいます。健全な判断力がまだない世代だからです。 SNSで、名誉毀損をした人に対して開示請求をする人が増えていますが、開示してみると相手方は中学生が一番多いこともわかっています。受験があったり、心身に大きな変化が生じるときなのでストレスも溜まりやすいようです。 親御さんも、お子さんを守るためにペアレンタルコントロール機能を用い、スマホの使用時間の制限や、インストールしたアプリを把握しておくことが大切です。 対面では会話をせずに、LINEアプリのやりとりで済ませる家庭もあるようですが、するとお子さんの変化や困りごとに気づきづらい。日常でコミュニケーションをとる意識を持つことが、犯罪へ加担することを回避する第一歩ではないでしょうか」 確信が持てずとも、途中で「このバイトちょっと怪しいかも?」と感じたときにはどうすればいいのか。 「親や友人へ相談する。それがはばかられるときには、#9110に電話をしましょう。警視庁総合相談センターにつながり、現状を伝えることで闇バイトかの判断や対処法などアドバイスがもらえるはずです。 くれぐれも一人で抱え込まず、第3者へ早めに相談してほしいです。ちなみに、110番は緊急ダイヤルなので、誤らないよう気をつけたいですね」 自分や自分のまわりは大丈夫、なんていう思い込みは捨て、しっかりと確認してから求人に応募する意識を持つようにしたい。 取材・文/山田千穂
山田千穂