〈「ホワイト案件」にも注意〉増える闇バイト募集、大手求人サイトでも…専門家が教える「見分け方」5つのポイント
10月19日、横浜市青葉区の住宅で男性が殺害された事件で、強盗殺人の容疑で宝田真月容疑者(22)が逮捕された。宝田容疑者は、数十万円の税金の滞納を理由にSNSで短期高額バイトを探し「ホワイト案件」の文字を見つけて応募した。 【画像】強盗に遭遇してしまったときに効果的な防犯グッズ こうしたSNSでの闇バイト募集は、大手求人サイトにまで広がりを見せており、表向きは一般職の闇バイトも存在するという。闇バイトの実態はどのようにして見分けたらいいのか。防犯アドバイザーの京師美佳氏が解説する。
「強盗に加担していることに気づいたときには、仕返しや家族への危害を恐れ抜け出せなくなっていた」 こうした証言もある闇バイトの募集はSNSにとどまらず、一般職の求人募集にも混在し、大手求人サイトにまで広がりを見せている。自分自身と身近な家族を守るために、闇バイトを見分ける「チェック項目」を5つ挙げる。 1 報酬が高過ぎる 「まず、確認したいのは報酬です。時給5万円以上という表記があったら、疑ったほうがいい。たとえば“モノを配送するだけで5万円”というのは高過ぎます。しかし、今回の事件の容疑者のように税金の滞納、借金をしているなどお金がないときには正常性バイアスが働きやすい。 『面倒なところに届けるのかな』『遠いところに行くのかな』と、『ちょっと大変なのかも』くらいの気持ちで応募をしてしまいます。よくよく考えると、時給5万円の仕事はそうそうないとわかるのですが、金銭面で窮している時には冷静な判断ができないのです」(防犯アドバイザーの京師美佳氏、以下同) 2 連絡手段にテレグラムやシグナルのアプリを使用する 「通常、仕事を始めるときには、後のトラブル(給与面や勤務時間、規律の水掛け論)を回避するためにやりとりを残しておきたいものです。そのため、メールや電話、書面でのやりとりが一般的です。それを24時間で消えてしまうアプリを使用するのは不自然です。 少し前までは、テレグラムが主流でしたが、最近ではシグナルにシフトしています。両方とも、24時間でメッセージが消えるのが特徴です。 万が一、お子さんや周囲の方にこのアプリを使用している人がいたら『なぜダウンロードしたの?』と一度聞いてみても良いかもしれません」 3 早い段階 or 会う前の身分証明書の提示 「まだ会社に訪問していない、担当者に会っていないなど早い段階で身分証明書の提示を求められたときには怪しんでみてほしい。 中には、さらに緊急連絡先としてご両親の名前、住所、固定電話の番号まで求めてくるケースもあります。『家族に危害を加える』など、後に闇バイトから抜け出させないための脅しの材料に使われます。安易に教えることは控えましょう。 また、口座情報についても伝えるのは慎重であるべきです。詐欺事件などで不正利用されることがあるからです。勤務初日か、それ以前に聞かれるのは早いと思います」