【ラグビー】U20日本代表候補NZ遠征2連敗も、アタックで力を見せる。
後半に入りNZUは、よりフィジカルバトルにこだわる。FWが近場で手堅く前に出る戦術に変えてきた。 ディフェンスを下げられながらもしつこくタックルをしたU20 Japanは耐えた。しかし、自陣22メートルからのタッチキックがノータッチとなる。そこからNZUにカウンターアタックで一気にトライラインまで持っていかれた。 19-19の同点に追いつかれる(43分)。前半に続き、立ち上がりに課題を残した。 ディフェンスでは課題を残すも、攻撃はしっかり通用していたU20 Japanは、敵陣10メートルのスクラムから絶妙なサインプレーでSO伊藤利江人がビックゲイン。伊藤からオフロードパスを貰ったWTB飯岡建人がこの日2つ目のトライを挙げて逆転した(24-19/47分)。 ここから上昇したかったU20 Japan。しかし勢いを増したのはNZUだった。 疲れが見えだしたU20 Japanに対してパワーランナーが積極的にボールキャリーで突破を試みる。U20 Japanが徐々に対応しきれなくなると58分にトライを奪った。その後もフィジカル面で上回り、2連続トライを奪う(69分、73分)、40-24と大きくリードを広げて試合を決めた。 U20 Japanが76分にトライを返すも、NZUは試合終了間際にPGを加え、ファイナルスコアは43-31。NZUの連勝となった。
NZ遠征を2連敗で終えたU20 Japanは安定したセットピースを武器に、攻撃では十分通用するところを見せた。 後半こそNZUが修正するも、前半はU20 Japanがスクラムでプレッシャーをかけ、反則を多く誘った。ラインアウトからのモール攻撃も十分に通用し、常に相手にプレッシャーをかけた。 2試合共通してフィジカル面での劣勢が試合に大きく影響した。 それでも、1戦目から中4日でここまで修正できたことは明るい材料と言えるかもしれない。 試合終了後は遠征の最終戦ということもあり、ピッチの上で両チームの選手が会話を交わす光景がたくさん見られた。ジャージ交換もおこなわれ、笑顔がたくさん見られた。 U20 Japanは7月、スコットランドで開催されるワールドラグビー・U20 トロフィー2024に参加する。今回の遠征で得たものを活かし、ほしい結果を手にしたい。 (文:松尾智規)