「電車アイコン」の人は過激派?穏健派? 批判意見ばかりのSNS、結局愛情と誹謗中傷は表裏一体なのか
投稿内容や公開設定を見直して過度な批判を防ぐ
誹謗中傷や過度な批判を未然に防ぐために、まずは投稿する際、他者を不快にさせる内容は避けるなどの基本的な対策が求められる。特に、 ・スポーツ ・政治 ・宗教 ・スキャンダル ・特定の趣味 などへの言及は十分な慎重さが必要だ。これらのテーマは、感情的な反応を引き起こすことが多く、強い批判や誹謗中傷につながる可能性が高い。 ちなみに、 ・電車のアイコンをSNSで使っている人 ・電車に関する投稿 は、 「攻撃性が低い」 という研究があり、興味深い(田中智大、清雄一、田原康之、大須賀昭彦『Twitterにおけるアイコン画像と攻撃ツイートの関連性』電気通信大学情報理工学域)。 さらに、批判する人が集団となり過激化することを防ぐため、投稿にコメントできる者を制限したり、不適切なコメントを通報して非表示にしたりすることも効果的である。 コメントや投稿記事の非表示・削除要請が受理された場合、本人がよろしくないコメントであったと自覚できる材料になるだろう。このようなアプローチによって、自己防衛だけでなくユーザーに対する情報モラルやリテラシー向上のための啓発活動にもつながる。
誹謗中傷されても冷静に対処
逆に、誹謗中傷を受けた場合、まずは冷静に誹謗中傷の要因を探る必要がある。 その要因が自分自身にある場合は、速やかに謝罪する、または記事を削除するなどの対応をとるべきである。 しかし要因が自分自身にない場合、反論すると余計に誹謗中傷の的となる可能性があるため、感情的にならず無視をすることも有効な手段となる。 個人で対応できることには限界があるため、迷わず証拠の確保(URLの記録、画面の保存)や専門家に相談することが自分自身を守る鍵となる。 どの専門家に相談すればよいか迷った際には、総務省ホームページの「インターネット上の誹謗中傷に関する相談窓口のご案内」が参考になる。
曽和利光(人事コンサルタント)