賛成?反対?「二重に整形したい」子どもが言ってきたときの答え方|美ST
まぶたの裏で糸を結ぶため角膜を傷つけるリスクを知って
ここ数年で認知が広まり、価格崩壊も起こり、若い世代での希望が増えている二重の埋没。もちろんリスクがあります。まぶたの裏側で糸を結ぶ施術ですから、糸がなんらかの状況で緩んで角膜を摩擦すると角膜を傷つける可能性が。クレンジングやまつ毛エクステでの摩擦、花粉症なども糸が緩む原因に。そもそも埋没施術後はまぶたをこすることは一生厳禁。普段は問題がなくても、目元はデリケートな部分なので、感染症にかかった時や免疫力が落ちた場合に角膜に炎症が出ることもあります。炎症が治まらない場合は糸を取り除く施術も必要に。受ける人の世代問わず、①リスクと注意点をきちんと伝えてくれること②万が一の時の対応も可能かどうか、がクリニック検討のチェックポイントです。 Q. 埋没したらやってはいけないことは? 一生、目をこすってはいけません
教えてくれたのは…… ニューフェイスエステティッククリニック 麻布院 院長吉澤秀和先生
【Dr.ウサコが警鐘】気軽に二重整形、ちょっと待って。 最近TikTokなどで若い世代が整形を受ける動画が人気のようですが、トラブルを招く埋没施術が増える原因になると危機感を持つドクターも多いです。SNSでは失敗やトラブルは見つけにくいですが、特に二重の埋没法は思ったより高リスクで技術も求められる施術。気軽に飛びつかないように注意を。親がダメって言うからこっそりやっちゃう→子供は自分のお金でやるから安いところを選ぶ→アフターケアの対応もずさんでトラブルになるケースも。こすると糸が取れるという説明も不十分だから、取れて、やり直したいという相談も寄せられています。目は替えがきかない一生もの。埋没糸は異物であるため、オペ後しばらく経って、体調が優れない時などに異物反応を起こす場合も。ドクター選びが本当に重要になります。親も、リスクを知らずに気軽にOKを出すことがないように。前向きに検討するならば親こそしっかり術式や危険性の知識をつけ、クリニックについても子どもと一緒に調べ議論して。ぜひCMやSNSに踊らされることなく、注意点を理解したうえで真剣に考えて判断を。思春期、青年期の悩みやコンプレックス解消に、美容医療を正しく知り、味方にしてください。 Dr.ウサコ 一生付き合っていく目だから一層慎重に 2024年『美ST』3月号掲載 取材/佐藤理保子 編集/矢實佑理