「老後は2000万円必要」とよく聞きますが、この中には退職金も含まれますよね?自分でいくら貯金しておけば、25歳から定年までに老後資金を貯められるのでしょうか?
定年退職後は収入が大幅に減ることが予想されるため、余裕のある生活をするには、老後資金を貯めておくことが大切です。「老後資金として2000万円が必要である」とよく聞きますが、定年までに退職金とは別に、いくら貯金しておくとよいのでしょうか。 今回は退職金の相場や、25歳から定年までに、自分でいくら貯金しておく必要があるのかについて調べました。老後資金を用意する際のポイントもご紹介しますので、参考にしてください。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
退職金の相場と25歳から定年までに貯金しておくとよい額とは
退職金支給の有無や金額は会社によって異なりますが、平均的な支給額については、厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査」を参考にできます。同調査によると、勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者の、平均退職給付額は学歴別に以下の通りです。 ・大学卒業、大学院卒業(管理・事務・技術職):1896万円 ・高校卒業(管理・事務・技術職):1682万円 ・高校卒業(現業職):1183万円 60歳定年で、退職金を全額老後資金に回すと仮定した場合、2000万円を貯めるには25歳からの35年間で、学歴に応じて104万円~817万円を貯金する必要があります。 例えば35年間で817万円を貯めるには、年間で約23万3500円、月に約1万9500円を貯金する計算になります。退職金は、企業の規模・業種・学歴によって異なるため、自分がいくらもらえるか確認しておくとよいでしょう。
老後資金を用意する際のポイント
老後資金を用意する際は、以下のポイントをおさえておく必要があります。 ■実際に必要な老後資金は人によって異なる 「老後は2000万円が必要」とよく聞きますが、実際に必要な金額は人によって異なります。そもそも、2000万円では足りなくなる可能性もあるため、注意が必要です。 総務省統計局の「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上夫婦のみの無職世帯では、毎月3万7916円の赤字が発生するとのことです。 年間で約45万5000円の不足分を老後資金2000万円で賄うとすると、貯金がなくなるまでに44年ほどかかることが分かります。 しかし同調査の老後生活費は、あくまでも平均値です。年金などの収入や実際の生活費は各家庭によって異なるため、老後の収支を計算したうえで、目標金額を設定するとよいでしょう。 ■老後資金以外にも必要な資金がある 老後生活用の2000万円以外にも、まとまった資金が必要になるケースがあるため、それらも計算に入れて毎月の貯金額を決める必要があります。例えば、現在25歳の未婚者であれば、今後以下のようなライフイベントでまとまったお金が必要になるでしょう。 ・結婚費用 ・子どもの教育費 ・マイホーム購入費 上記以外にも、自動車購入や旅行など、さまざまなタイミングでまとまったお金が必要になるかもしれません。マイホームのリフォーム代、病気やけが、失業、親の介護など、緊急時に必要な資金を想定しておくとよいでしょう。