B'z「ultra soul」518万回再生 NHK紅白動画ぶっちぎり人気 令和の「まつり」だ
昨年大みそかの「NHK紅白歌合戦」の平均視聴率が発表された中、YouTubeチャンネル「NHK MUSIC」にアップされた出場歌手別ハイライト動画の再生数にも注目が集まっている。 【写真】「紅白歌合戦」曲別再生回数トップ10 毎年集計される分刻み視聴率を基にした歌手別最高視聴率と違って「各出場歌手のパフォーマンスに対する人々の興味や驚き、実際の評価が数字となって表れている」とNHK関係者。前半より後半に出演する歌手の視聴率が圧倒的に良いなど、曲順による有利不利もなく、紅白復活に取り組む同局にとって新たな指標となる。 再生数の1位は今回の紅白を最も盛り上げた2人組ロックバンドのB'zが、NHKホールにサプライズ登場して生演奏した「ultra soul」。3日午後10時現在で518万回以上再生された。2位の米津玄師「さよーならまたいつか!」の402万回を大きく引き離している。 ボーカル稲葉浩志(60)の「ウルトラソウル!」の歌声に合わせ、老若男女の観客が総立ちで拳を突き上げながら「Hey!」と三唱するシーンは今回のクライマックス。パフォーマンス後はインターネットでも「B'z」の話題で持ちきりに。「紅白見て感動して泣いてる」「神回って言葉がぴったり」との声が相次いでいる。 3曲歌唱したB'zの動画は、他2曲の再生数も上位6位までに入っている。紅白を生で見られなかった人や、話題のシーンを見逃した人も振り返って視聴することができるため、大反響を呼んだB'zが、より再生数を伸ばしているという側面もありそうだ。 「ultra soul」で見られた会場の一体感、歌の持つ力はかつての大トリの定番、北島三郎の「まつり」をほうふつさせる盛り上がりで、一年の歌い納めにふさわしい“年越しの歌”になる予感もある。NHK関係者は「改めてB'zの人気と、曲自体のパワーを再認識しました」と絶賛。B'zの紅白出場は「最初で最後」とみる向きもあるが、番組関係者は「今まで同様、何としても出てもらいたいという気持ちで今後もオファーし続けていく」としている。 ≪再生数では白組圧勝≫今回の紅白は白組が勝利。ゲスト審査員票では白、紅組ともに4票と割れたが、歌唱曲別再生回数では白組の圧勝だ。上位6位までを白組が独占。20位までには、のべ16組が名を連ねた。Snow ManやKing&Princeら、男性人気グループが多数所属するSTARTO ENTERTAINMENT勢は今年も出場しなかったが、初出場となったB'zを筆頭に白組が大きなインパクトを残している。 ≪こっちのけんと5位≫初出場のこっちのけんとの「はいよろこんで」は167万回再生で5位。視聴率では、序盤に登場した歌手は高数字を出しにくい傾向があるが、全体3番目の歌唱で好位置に付けた。サブスクリプション(定額聴き放題)の総再生回数が1億8000万回を超えた昨年を代表する一曲。オープニング後の歌唱だったため出場歌手が勢ぞろいし、一緒にダンスを踊ったことなども再生回数が伸びた要因とみられるが、それを差し引いても人気ぶりを示す数字となった。 ≪TWICE韓国勢トップ≫3組の韓国発ガールズグループが出場した中、歌唱曲別再生回数ではTWICEが95万回再生でトップ(全体7位)だった。女性歌手に範囲を広げても1位。メンバー9人の合計インスタグラムフォロワーが1億人を超える世界的な大人気グループで、その人気ぶりを示す結果となった。2位は、52万再生を記録したLE SSERAFIMで全体18位。韓国発ボーイズグループとして唯一の出場となったTOMORROW X TOGETHERは29位だった。 ≪トリ2人は20位以下≫福山雅治(55)、MISIA(46)ともに、歌唱曲別再生回数では20位以内に入らなかった。紅白では後半になるにつれて右肩上がりに視聴率が上がる傾向にある。例年、歌手別最高視聴率ではトリ、大トリが最上位となることが多いが、今回の動画では対照的な数字となった。