乗用車とは一線を画すデザインと“味”のあるエンジンの「ジープ・コマンダー・リミテッド」は、クルマは多様だから楽しいと思わせてくれる
■ランクル70より快適装備が充実したコマンダー
2列目シートは、シアタータイプ。着座位置を1列目より高くすることで、ここに座る乗員の前方視界を確保しています。しかもドアは80度開くことで乗降性にも配慮。 乗り味と、ディーゼルエンジンというスペックスと、シアタータイプの後席などで、私がすぐに連想したのはトヨタのランドクルーザー70。1984年に発売され、世界中で販売されてきたクロカン型4WDです。 日本では一時期販売が見合わされていましたが、プリクラッシュセイフティなどを見直して23年11月に再販売がスタートした人気車種です。あれも味があって、操縦が楽しいモデル。 コマンダーは、70よりはSUV志向だけに、快適装備は充実しています(70の競合はむしろラングラーかもしれません)。車内には、精度の高いゼンリンのマップを使うナビゲーションシステムやアップルカープレイとアンドロイドオートに対応するインフォテイメントシステム搭載の10.1インチモニターもあって楽ちん。 クルマは多様だから楽しい。ジープ・コマンダーは、そう感じさせてくれるモデルなのです。 【Specifications】 Jeep Commander Limited 全長×全幅×全高:4770×1860×1730mm ホイールベース:2780mm 車重:1870kg エンジン:1956cc直列4気筒ディーゼル 4WD(オンデマンド型) 最高出力:125kW@3750rpm 最大トルク:350Nm@1750~2500rpm 燃費:14.4km@リッター(WLTC) 価格:597万円
<文/小川フミオ>