【アルテミスS・生情報】前走の敗戦でミリオンローズを見限るのは早計 好走を後押しする要素満載!
[GⅢアルテミスステークスー=2024年10月26日(土曜)2歳牝馬オープン、東京競馬場・芝1600メートル] 今年のアルテミスSは出走馬11頭中、新馬ないし未勝利勝ち直後での参戦が9頭と多数を占める一戦。上級クラスで出走歴があるのはキョウエイボニータ(サフラン賞=3着)、ミリオンローズ(クローバー賞=2着)のみだが、勢い、未知の魅力にあふれる馬の台頭で下馬評では押され気味の印象が色濃い。 とりわけミリオンローズは、エリートコースともいえる東京開幕週の芝1600メートル(牝馬限定)でデビュー勝ちを果たしている。昨年の当該レースは1着ボンドガール、2着チェルヴィニア。将来有望な素質馬が集結してくるレースでもあり、実際に同馬がそこで負かした2、3着馬も次走できっちり勝ち上がった。クローバー賞の敗戦だけで見限るのは、キャリア1戦の馬が多い中にあってはなおさら危険だろう。 レース前日の25日は美浦坂路を4ハロン62・6―14・3秒でサッと駆け上がった。2歳牝馬の前日調教としてはやや強度な内容。前走時に20キロ増だった馬体重は「10キロくらいマイナスでの出走」(萩原調教師)という見通しで、調教の負荷を緩めることなくきっちり絞れてきたという判断で良さそうだ。 最終追いでコンタクトを取った新コンビの戸崎圭は「走る気が満々。まだ線が細くて、もう少しふっくらしてほしい感じはあるけど、その延長でテンションが高くなっていないのはいいと思う。(レース当日に)落ち着いてさえ走れれば」と感触を口にした。 一見するとマイナス体重の現状とは逆の見立てにも映るが、それだけまだ馬自身が成長途上でもあるのだろう。だとすればなおさら、前回の敗戦もいわば通り道であり、ステップアップの過程なのではないか。加えて、東京マイルの舞台経験があるのもこの馬だけ。好勝負に持ち込む下地は十分に整っている。
東スポ競馬編集部