“仮免”石破政権の行方は?公明支持層の自民離れ顕著で「支持しない」49.8%に…国民民主と連携で“政策本位”実現なるか【FNN世論調査】
衆院選で、石破政権が自公過半数割れに追い込まれたことを受けたFNN世論調査(11月2日、3日全国の有権者1012人が回答)で、石破政権を「支持する」との答えは43.8%、「支持しない」が49.8%となった。 【画像】公明・石井代表の“落選ショック”も…公明支持層の自民離れの要因とは? 10月の調査では、政権発足の“ご祝儀”もあって、5割を超えるまで政権支持率が回復したが、政権発足後、1カ月余りでの2度目の調査で、支持率は10ポイント急落、不支持率も14ポイント上昇し、再び不支持が支持を上回る状況に逆転した。 【石破内閣の支持率】 支持する 43.8% 支持しない 49.8% 衆院選を経て、自公が過半数を下回った結果、全ての野党が連携すれば過半数を超えるため、政権交代も可能となる中、石破政権の継続について質問したところ「続投して良い」55.3%、「交代するべき」36.5%となり、石破政権の継続を容認する意見は5割を超えた。 ただし、11日からの特別国会で行われる、総理大臣指名選挙で、首相に指名されるにふさわしい人を聞いた質問では「自民石破総裁」は46.1%、「立憲野田代表」17.4%、「国民玉木代表」10.2%となり、石破総裁がふさわしいとの声は5割を割り込んだ。 この2つの回答結果から、有権者は、石破政権の継続は容認するものの、他の首相候補と比べて、過半数の信認は与えない、いわば「仮免許」での政権運営なら容認するという姿勢を示したといえる。 【石破政権は継続か交代か】 継続して良い 55.3% 交代するべき 36.5% 【首相指名選挙 ふさわしい人】 自民・石破総裁 46.1% 立憲・野田代表 17.4% 国民・玉木代表 10.2% 維新・馬場代表 2.7%
自民・公明の連立結束にゆるみ
政権支持率の急落や、首相指名選挙で5割を切る意見となった主たる要因を分析すると、1999年以来、自民党との連立パートナーを続ける公明党支持層での“自民離れ”が浮き彫りとなった。 内閣支持率を自公の支持政党別に見ると、石破政権を「支持する」という答えについて「自民支持層」79.8%、「公明支持層」59.5%となった。 10月調査では、自民支持層の内閣支持率は76.8%、公明支持層の石破政権への支持率は73.2%と、ほぼ等しかったことと比べると、公明支持層からの内閣支持率が15ポイント急落した。 自公過半数を割った石破首相が続投しても良いかを、自公それぞれの支持層別に聞いたところ、支持率と連動する形で、「自民支持層」では78.5%の一方、「公明支持層」では46.6%と5割を下回った。 「交代するべき」は31.0%、「わからない・言えない」が22.4%となった。 続投支持が5割を切った上、「交代」を求める声は3割に、「わからない」が2割に上るなど、公明支持層から石破政権の継続に対して、懐疑的な意見が強いことが明らかになった。 【石破内閣を「支持する」与党支持政党別】 自民層 公明層 11月 79.8% 59.5% 10月 76.8% 73.2% 【石破首相は続投か交代か】 自民層 公明層 続投してよい 78.5% 46.6% 交代すべき 19.3% 31.0% わからない 12.2% 22.4% こうした公明支持層の“自民党離れ”は、11日に行われる、首相指名選挙で指名されるべき人についての質問でも顕著になった。 首相指名選挙で、指名されるにふさわしい人を聞いたところ、全体では「自民石破総裁」46.1%、「立憲野田代表」17.4%、「国民玉木代表」10.2%、「維新馬場代表」2.7%となった。 この質問の「自民石破総裁がふさわしい」との意見について、自公の支持政党別に見ると「自民支持層」79.4%に対し、「公明支持層」では38.0%と、自民支持層の半分以下に落ち込んだ。 与党支持層ながら「立憲野田代表」との答えは19.8%、「その他」が37.0%に上った。 選挙直後の世論調査で見られる、公明支持層の自民離れの一因として、公明党の新代表に就任したばかりだった石井啓一代表の“落選ショック“が上げられる。 公明党代表が就任直後の選挙で落選する前代未聞の結果に、石井氏本人も「自民党の不記載問題が与党全体に逆風になった」と述べるように、自民党の「政治とカネ」問題に公明党も与党として足を引っ張られたとの認識が、公明支持層に広がったことが、選挙前後での公明支持層の態度の変化の原因にあると思われる。 【首相指名選挙 ふさわしい人】 自民石破総裁 46.1% 立憲野田代表 17.4% 国民馬場代表 10.2% 維新馬場代表 2.7% 【首相指名選挙 ふさわしい人 自民・公明支持層】 自民層 公明層 自民石破総裁 79.4% 38.0% 立憲野田代表 3.2% 19.8% その他 5.3% 37.0%