仕事は完成度が低い段階で見せたほうが良い理由 (滝川徹 時短コンサルタント)
『細分化して片付ける30分仕事術 (滝川徹 著)』
上司やクライアントにクオリティ・完成度が低い仕事を見せるのは失礼。そう考える人も多いだろう。しかし実は、むしろ完成度が低い段階で見せたほうが満足度は高まり、仕事も早く終わる。 そう語るのは現役会社員・時短コンサルタントの滝川徹氏。今回は、滝川氏の著書『細分化して片付ける30分仕事術 』より、早い段階で仕事を提出するメリットについて、再構成してお届けします。
■️依頼者から早くフィードバックを得る
仕事を効率よく終わらせる極意がある。それは、とにかく早く依頼者からフィードバックを得ることだ。 たとえば上司やクライアントから新たな案件を依頼されたとする。このとき大切なことは仕事の完成度が低い段階で、一度上司やクライアントから意見(フィードバック)を得ることだ。完成度が「高い段階」じゃない。「低い段階」だ。 早い段階で完成時のイメージをすり合わせておくこと。「とりあえずザッと作ってみました。方向性が間違っていないか、確認いただけますか?」と伝えて、上司やクライアントの意向を確認しよう。 この段階で「ここはもっとこうしてほしい」といった意見をもらってから、本格的に手をつけるようにするのだ。そうすると仕事の「答え」を先にもらえるわけだから、当たり前だが遠回りをせずに仕事を仕上げることができる。 多くのビジネスパーソンがこの逆で仕事を進めてしまっている。私自身も昔そうだったが、上司やクライアントから「もっときちんと考えてこい」と言われるのを避けたいあまりにきっちり仕上げてから提出してしまうのだ。 しかしこうした仕事のやり方は乱暴に言うと「運まかせ」だ。運良く「一発OK」がもらえたら結果オーライ。しかし大抵の場合は運が良くてもそれなりの修正が入ることになるだろう。もし運が悪ければ、最悪ちゃぶ台返しを食らう。ゼロから仕切り直しとなる。 いずれにせよ依頼者の意向と君の仕事の方向性がズレていればいるほど修正は大変な作業になる。仕事の締め切りに余裕があればまだいい。しかしギリギリでやり直しを食らったら、もはや目も当てられない事態となってしまう。