政府が為替介入?――“防衛ライン”見せない「覆面」ナゼ バナナは42%値上がり…円安まだ進む?【#みんなのギモン】
■為替相場の過度な変動を抑える目的
渡邊キャップ 「ちょっと何とかしてよ、という気持ちになったところで為替介入の話です。為替介入とはどういうものか。今回のように円安が進んでいる場合は、国が持っているドルを売って円を買い、安くなっている円の価値を強制的に高めていきます」 「大規模な売買を行って一気に相場を動かすことで他の投資家をけん制し、為替相場の過度な変動を抑えることができるものです」
■2022年の為替介入で投じた資金は?
河出奈都美アナウンサー 「金額ではいくらぐらいの規模でやるものなんですか?」 渡邊キャップ 「気になりますよね。前回、2022年の円安の時に政府・日銀は3回の為替介入を行いました。投じた資金は合計で約9.2兆円です。この資金は政府・日銀が持つ外貨準備、つまり外国の通貨で保有している預金や証券などから出されます」 「財務省によると、3月末時点の外貨準備の総額は約200兆円。そのうち、すぐに使える預金は24兆円程度です」 「円安を止める為替介入の資金には限界があるので、何度も簡単にやれるものではありません。だからこそ、慎重に判断して『ここぞ』という時にやらないといけないということです」 斎藤キャスター 「今回も数兆円規模で介入している可能性があるということですか?」 渡邊キャップ 「そうですね。まだ、介入をしているかしていないかは分かりませんが、その結果は5月末に出る財務省のデータを見ると、やったかどうかが正式に分かるという仕組みになっています」
■財務官は「ノーコメント」も笑顔?
渡邊キャップ 「為替介入を判断する、財務省幹部の神田財務官は29日も30日も『介入の有無については申し上げない』としています。ただ29日のコメントでは『引き続き必要に応じて適切な対応をしていきたい』とも述べています」 「『引き続き』という部分、介入したと聞こえなくもないですよね。さらに、その数時間前の神田財務官の映像を見ると、記者団に囲まれた際、『ノーコメント』と言っていますが笑顔とも見える表情です。取材した記者も『やったんじゃないかな』と感じたそうです」 森アナウンサー 「この表情と、『ノーコメント』というコメント。円相場の動きを見たら、やはり介入したんじゃないかなと思うんですけれども、それでもどうして言わないんですか?」